新入社員に「自社のやり方を教える」という考え方からそろそろ脱却しよう

社会人3年目(大阪)

今週から、ぼくの部署へ新卒社員が入社をしてきました。
プロパー(:新卒入社組のこと)入社の僕の直属の後輩ということになります。関西は4名、名古屋は2名。西日本で合計6名の新卒社員の入社です。

思い返せば2年前、4月に新卒で今の会社に入社をし、4月末に大阪へ。
連休を挟んで所属の関西に初出社をしたことを、なんとなく思い返させてくれました。

新卒社員が入社をすることは、前からこの組織に所属する人たちにとっては新たな風を運んでくれる1つのきっかけでもあります。
この業界は人材流動性が割と大きいため、中途の方の出入りというのも割とある方だと思っています。
中途入社の方は別の視点でいまの組織を見てくれますし、刺激になります。もちろん即戦力として受け入れられているわけですから、結果を出すことはマストなわけです。

それでもやはり新卒で入ってくる人の感覚というのは、既存の社員にも中途入社の社員にもない、新たな価値観を今の組織にもたらしてくれるという観点で、とても良いものだろうと僕は思っています。

一般的には「新入社員に結果は期待していないから、何かしらの組織貢献をしてよ」とかいうわけですが、僕はその考えは違うと思っています。
少なくとも私たちの会社に入ってくるプロパーは、優秀であるべきです。
べき論で話をしたいタイプではありませんが、我々はプロフェッショナル集団で、クライアントに何かしらの「価値」を提供することでフィーをもらっているわけですから、1年目から結果を求めてしかるべきです。

少なくとも僕自身はそういう観点でありましたし、自分の体験を押し付けるということは抜きにしても、やっぱり今後入ってくるプロパー組にも、数ヶ月で同等以上の価値を出して欲しいし、結果も求めます。
もちろんいま、僕のラインに後輩はいませんけれども、いるなら当たり前に求めますし、そうあるべきだと思っています。

話は変わりますが、新しく組織にジョインしてくれる人たちの価値観というのは、当然今いる組織の価値観や考え方とは異なるわけです。
そして、必ずどこかで「ん?」という違和感を覚えます。これは多かれ少なかれ、そして遅かれ早かれ、必ず生じるもの。

私たちは新しく入ってくる人たちを受け入れる側として、その違和感をちゃんとキャッチアップすべきだし、新たな人たちがその違和感を正々堂々と言える土壌作りをする必要があると思っています。

よく新入社員の人たちに対して「研修をして教えてあげて、育成しなければならない」ということを言う人がいますが、そんなバカらしい考えは捨てることです。
少なくとも「この仕事の」経験年数以外においては、私たちより優秀な人たちが入ってきているし、そうでなければ採用すべきではないのです。

であるならば、「育成しなければならない」ではなく、彼ら彼女らの違和感をきちんと一緒に価値に変えるべく、頭を使うことが私たちの仕事なのではないかと思っているのです。

もちろん、新入社員というのは社会人としてのルールを知らないことが多いし、経験だって浅いはず。
でも、それだけです。情報を共有し、前提を整える必要はあるけれど、それ以上は一緒に考え、彼らから学び、そして一緒に新たな価値を作っていく。

僕らに求められているスタンスは、そういうことです。

「こうやりなさい」は教えてはいけない

日本流の会社の教育と言う考え方が「How」を教えることです。

「こうしたほうがいい」「こうしなさい」
「先輩たちはこうしてきた、私たちもそうだった」

と言うような、しょうもない価値観を押し付けるのはやめましょう。

「教育をする」と言う考え方は、新たな価値を生みません。
過去の経験則は、あくまでも過去のもの。
過去の成功体験は、あくまでもそのときその局面でうまくいったことであり、次にうまくいくとは限らない。
それが僕らがやっている仕事の難しさであり、価値なのです。

前提として「過去のこう言う条件では、これこれがうまくいった」と共有をすることは大切です。
ですが、その時に大事なのは「やり方」ではなく「考え方」です。

「How」を教え続ける環境は、それ以上には成長しません。
むしろ弊害のことも多いのです。

「”守破離”でまずは型を学ぶ」ではなく、考え方を伝えるのです。

大切なのはどこまでいっても「Why?」の部分です。
なぜ、そのように考えたのか。それこそが全てで、それ以外は方法論なのです。

 

金曜日の夜は、歓迎会でした。@北新地
都会の夕暮れは、良いものですね。