新規アポをとるポイントは、「会うメリット」を端的に伝えること【挑戦するセールスパーソンたちへ】

2019年5月21日挑戦するセールスパーソンたちへ, ビジネスパーソン向け

ちょっと前に、法人営業における勉強の仕方について書いたことがあります。

頑張っているセールスパーソンの人たちに向けて何かまとめることができないか。

そんなことをぼんやりと考えていましたが、今日、まったく別の人と法人営業について話をしていたこともあって、僕なりのコツというか考え方のようなものをまとめてみようと決めました。

(書いてくれたら読む!といってくれたあなた、ありがとう)

ので、このブログには今までにはあんまり書いていなかったことですが、僕が今まで各業界のトップセールスの人たちを見て学んだこと。共通項から盗んだこと。そして何よりも自分自身が実践をして身につけたこと。

それをある程度体系立てて書こうと思っています。

カテゴリ名は、そうだなあ。

「挑戦するセールスパーソンたちへ」

ということで、そういう内容を書こうと思っています。

ちなみにカテゴリ名は千田琢哉さんのブログから頂戴しました。内容は100%僕自身の言葉で書こうと思っているので、ご安心ください。

 

挑戦するセールスパーソンたちへ

まず、セールスにおいてもいくつかポイントがあるのですが、僕自身の経験から言って個人向けのセールスよりも圧倒的に「法人営業」が多いため、基本的には法人向け営業を想定して書きます。

その前に、「お前はいったい何者なんだ」ということをさらっと書きますが、

今僕は、某業界でコンサルティング業務を主とした提案営業をやっています。

業種・業界問わずアポイントに行き、お悩みことを聞く。
提案をし、プロジェクトを数百万とかいう単位で受注。(ここまでが営業)
そこから先は、半年とか1年とかをかけて、あらゆるリソースを用いてそのプロジェクトで結果を出していく。

そういう仕事を行なっています。(あんまり詳しく書くと微妙なため、ご容赦ください・・)

まあ、ようはなんでもありという中で、人の力と知恵で数百万とかを(新規で!)毎月稼いでいくというミッションなわけです。

ものを売っているわけでもないし、決まったサービスパッケージを売っているわけでもありません。

そういう仕事をしている中で身につく、「営業力」「コンサルティング能力」やビジネスの「デザイン力」、あるいは「コーディネート力」みたいなものが僕の資産であり、出会った人たちとの関係性が財産だというものです。

そんなこんなで、形がない中で僕がどういう営業を顧客に対して行なっているのか。

そもそものマーケットの捉え方はなんなのか。

そういうことを書いていく中で、「挑戦するセールスパーソンたちへ」というタイトルにもある通り、一緒に成長していくことができれば嬉しいなと思っています。
という思いを込めまして、このシリーズを書きますね。

営業のファーストステップ 〜アポイント取得〜

営業とはなんぞや?
セールスって自分の言葉で言うと何?

みたいな議論の方が個人的には好きなのですが、ご要望があったこともあり、まずは方法論から書きたいと思います。

まず、新規開拓の営業の場合。

多くの会社が行なっているのが「テレアポ」と呼ばれるもので、要は法人のお客さんに電話をし、まだ接点のない企業を開拓していくことです。

個人的な意見を言えば、いつまでもテレアポをしなければならない自転車操業は嫌いです。テレアポなんて必要ないと思っています。
が、立ち上げ期などある一定の期間においては必要な仕事であることも十分わかっています。

僕自身で言うと、いかにテレアポをしなくて済むかを考えながらも、テレアポを中心にした新規顧客開拓で成果を出していたのもまた事実。

実はテレアポでもなんでも方法論は別にさほど関係なく、新規のアポイント取得のポイントは、

「いかに端的に、自分に会うメリットを伝えるか」

に限ります。売っている商材は問いません。

毎回毎回受付ブロックに悩んでいるあなた。
そもそも、会社の受付の方の仕事は「新規の営業電話をブロックすること」にあるといっても過言ではないので、あなたが嫌いな訳ではないのです。

具体的なテレアポのポイントは、以下の4つです。

①ターゲットリストの精査
②受付ブロックの無効化
③自社(サービス)のメリットと位置付け
④事例

順を追って説明します。長くなってごめんなさい。

 

①テレアポはターゲティングで8割決まる

あなたが今、猛烈にビジネススーツが欲しいとしましょう。

カッコいいスーツが欲しい。オーダーメイドにしようか、セミオーダーにしようか、色はどうしようか、やっぱりネイビーっていいよね。

そう思って、ビジネススーツを扱うショップに行ったとします。

そこで声をかけられました。

店員「このビジネス時計、今がお買い得なんです!ちょっといいですか?」

あなた「え?あ、すみません、時計は大丈夫です。(今日はスーツを見にきたんだけどなあ・・)」

店員「そんなことをおっしゃらないで!なんと、この時計の性能はこんなに素晴らしいんです!そして、値段もなんとお手頃。
私たちは、時計を専門に扱う会社なので、損はさせませんよ。
性能の説明をさせていただく時間を30分ほどいただければ、この時計の素晴らしさをわかっていただけると思います!」

とまあ少し極端に書いた訳ですが、ビジネスにおいては上のようなことはすごく頻繁に起こります。

スーツと時計の話だとわかりやすいはずですが、ようは、人は自分の関心があるものの話しか聞きたくなく、
関心がない(または薄い)ものに関しては、たとえそれが(他者にとって)どんなに素晴らしいものであったとしても、興味を示さないということです。

これをセールスに置き換えると、自社の売っている商品、売りたいサービスというのは、一体誰にとって一番良いものなのかを徹底的に考えます。ぶっちゃけこれで半分以上勝負が決まります。

過去に実績があるならばそれを調べても良くて、どういう会社の、どんな人が、これを必要としているのか?

その人はなぜこの商品やサービスを購入してくれたのか。
どういう背景があったのか。

そもそも、その会社は商流の中でどういう位置付けで、それに困っていたのか。

 

時々、「砂漠で砂を売れるのが究極の営業力だ」という人もいますが、そんな営業力は特殊能力です。

営業講師ほど「それこそが付加価値の営業だ!」と声を大にして謳うわけですが、ひとつの会社でトップ集団に入るくらいでいいなら、「どんな人にもなんでも売ることができる」というような力は必要ありません。

それよりも大事なことは、まず、「どんな人にアプローチをするか」というターゲティングです。

リストの精査には、どれだけ時間をかけてもいいくらいです。だんだんと共通項がわかってくるので、効率的になるはず。

法人営業の場合は、「どの部署の、誰なのか」までリストにできると強いです。

可能であれば、あらゆる手段を使って直通の電話番号を手に入れましょう。

 

②魔法カード「受付ブロックの無効化」発動!!

僕がよく使う魔法カードです。

上で書きましたが、電話をかける場合は可能な限り代表電話ではなく直通番号がいいです。
受付の仕事は、新規の営業に対する受付ブロックをすることだからです。
(いちいち全部を通していたら、会社として仕事にならないため)

ですが、どうしても直通番号が手に入らない場合。

その場合でも、できる限り代表番号は避けたほうがいいです。

例えば、場所か時間を変える、です。

これ以上書くと、ちょっと色々問題そうなので、詳細は直接連絡ください。笑
(ほんとに全部答えます。ただ、書くのはグレー)

 

③サービスのメリットと位置付けを、端的に。

話したい相手に繋がったらまず、要件を全体で30秒くらいにまとめます。

「◯◯会社の〜〜と申します。この度、アポイントのお時間を頂戴したく、お電話いたしました。突然で失礼いたします。
私たちの会社は、ーー や 〜〜というサービスを、◯◯というメリット(特徴、強み、など)のもとで提供しております。」

ここまでで、30秒です。その後、

「御社の業界だとか◯◯様の領域で申しますと、例えば、ーー や 〜〜といった事例がありまして、一度情報交換の機会をいただければと思いますが、いかがでしょうか」

これで30秒、ゆっくり、かつ端的に話して、全体で長くとも1分以内です。

④事例で「会いたい!」と思わせる

ポイントは、自分たちの売っている商品やサービスの内容の詳細は言わず、位置付けを端的にさらっと伝える。

その後、その人がいま、一番関心があるであろう領域の事例を話すことです。

だからターゲティングが大切なのですが、向こうにとってアポをとるメリットは「サービスの説明を受けれること」ではなく「自分が困っている領域の事例や、他社の取り組み、マーケットの情報などが聞けること」です。

ここまで聞いてもらえれば、8割以上はアポがとれるはず。

先方の質問に答えたうえで、日程を調整する。

可能であれば、「ちなみに、いま一番関心があること(困っていること)ってなんですか?」と聞けたら、1回目の訪問の時に提案ができますよね。
ただし、これを聞くのはアポの日程が決まった後です。

 

***

とまあ、テレアポのテクニック的な話はこんな感じでしょうか。

使えるものは使うということで、会社としてオープンにしている情報は、どんどん使いましょう。

その会社で会ったことがある人。

あるいは、その会社の競合の名前を連想させるワード。(直接言うのはNGの場合が多い)

地道なテクニックですが、ちゃんと実戦を重ねることで、自社が提供する価値とフィット感がある先の場合は、ほぼ確実にアポイントがとれるようになっているはずです。

今回は、ここまで。テレアポ編でした。

また、別に書きますね。ありがとう。