みんな在宅でストレス溜まっているんだね
ブログであえて書く話ではないのかもしれないですが、昨今のコロナウイルス の環境で「関連する何かを発言した人」を(主にネット上で)叩くという風潮が加速していて、不思議だなあと思っている僕の感想について書きます。
いろいろ見ていて思うところがあるのですが、その中でも例えば、ナインティナインの岡村隆史さんが深夜ラジオで発言した風俗関連の話がありました。
岡村さんの発言に対して、相方の矢部裕之さんが公開説教をしたとかいう面白いニュースもありましたが、それ以上に「女性蔑視だ!」「岡村さんは終わっている」「人として最低だ」のような、岡村さんを避難するTwitterやネットニュースが溢れていて、あれ?ちょっとそれはズレてない?と思ったのです。
(あくまでも個人的見解ですが、読みたくない人はこの記事はスキップしてもらえると)
そもそも生活困難者に対しては「生活保護」という国のライフネットがある
岡村さんの発言の文脈についてですが、「(コロナショックによって貧困に喘ぐ人たちが増えると)コロナが落ち着いた後に、風俗の仕事をする美人が増える」というような発言でした。
まず、この文脈について批判をする人に対して思うのですが、そもそも構造上おかしい箇所があって、貧困になって本当にどうしようもなくなった時には、「生活保護」という国が用意してくれたライフネットがあるのですが、知っているのかな?笑
生活保護というのは、本当にどうしようもなくなった国民に対して、国が毎月一定額の(税金で賄った)お金を支給してくれるという仕組みです。
もし、本当にコロナショックによってにっちもさっちも行かなくなれば、生活保護を受給すれば良いのです。
例えば、いま、急に仕事がなくなり、お金がなくなったとしたら、まず生活保護の申請にいくのです。
そうするとおそらく「ハローワークに行ってください」と言われるので、ハローワークに行って、仕事の面接を受けに行く。
それでも面接に落ちて、職がないよね、生活大変だよね、となって再び生活保護の申請に行けば、絶対に生活保護を受給することができます。国民の権利として法律で定められているのですから、絶対に受給できるようになるのです。
例えば、大阪市内に住む1人暮らしの僕の場合だと、家賃補助込みで、だいたい毎月12万円ほどの金額を受給することができます。
(金額に関しては居住地域と、世帯人数と、病気の有無など健康度合いなどによって概算される)
その金額が多いか少ないかという議論は置いておいて、国としてはこの地域に住む場合、これくらいの金額があれば最低限の生活が成り立つよね、という金額になっているわけですから、生活は成り立つのです。
仮に女性が困窮したとして、生活保護というライフネットもあるし、アルバイトもあるのですから、「女性が困窮したら、風俗ではたらく」という構図は必ずしも成り立つものではない、という大前提があります。
「仕事」は事業主と労働者のマッチングで決まる
岡村さんの発言の中には、もちろん生活保護の話は一切触れていませんでしたが、「風俗で働く女性が増えるよね」という条件付きの発言だったので、僕はその発言は間違っていない可能性が高いと思っています。
例えば、仮にコロナショックで生活に困窮した女性は、生計を立てる手段として
・生活保護を受給する人もいるし、
・アルバイトを掛け持ちする人もいるし、
・実家に帰って生活をする人もいるし、
・風俗のような仕事をする人もいるし、
・他の仕事を選ぶ人もいる
ということです。なので、コロナ後に「風俗で働く女性」が増える可能性はもちろんあります。(もちろん風俗の仕事を辞める人も出るでしょうし、他の仕事に就く人も増えるかもしれません)
風俗という仕事は、(個人的な考えは置いておき)今は1つの仕事として社会的に存在しているわけですから、その仕事を選ばなければならないというのは間違っています。
日本には「職業選択の自由」という憲法で定められた権利があるので、風俗という仕事を「自分で選択をして選ぶ」のであって、「その仕事を嫌々ながら強要される」ものではないのです。
僕は男性として風俗に行ったことはありませんが、その仕事を選択する女性の中には、その仕事が好きで選ぶ人もいるでしょうし、好きとまでは行かなくとも、選ぶ理由(わかりやすく他の職業よりも稼げる、など)があって選択をしている人もいるでしょう。
ネット上では「生活をするためには、嫌々ながらその仕事をしなければいけない女性もいる」という発言も目にするのですが、生活保護の受給以上の金額を望むのは本人の意思であって、最低限度の生活以上の暮らしを(都会で?)することを選択するか、生活水準を下げて他の仕事を選ぶか、生活保護を受給する選択をするか、ということです。
それは風俗とそれ以外の職業の違いは、職種の違いでしかないと僕は思うのですが、いかがでしょうか。もちろん、その職業・職種を「世の中の人々がどう思うか」という話は別軸で存在します。
仕事というのは、その事業を運営する事業主と、その仕事を選ぶ労働者が「仕事選びの市場」でマッチングされること、以上です。
もちろん、労働者に対して不当な労働を強いることは法律で禁止されているので、たとえば労基署(労働基準監督署)という機能が存在するし、労働者を守る法律が存在しているのです。労働基準法とかですね。
その中で、より良い条件で働きたい人が、自分の選びたい職種を選ぶし、自分の生活に必要な対価を得られる職種を選ぶし、そのために例えばスキルを上げるとか、資格を取るとかをするのです。
それでも働けないとか、職がないとか、そういうことはダメだよということで、最低限の権利を守るために、税金を用いて国がライフネットを用意しているのです。
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岡村さんに「責任を取れ」というのは、ちょっと筋違いな感じもするなあと。彼はなんの責任を追及されているのでしょうか?
岡村さんも深夜ラジオで、ついつい本音が出ちゃった、って感じでしょうか。
その本音に対して感情的に嫌だ、岡村さんは嫌いだ、というならそれはそういうものだとは思います。
もともと思っていた、無意識的に考えていたことを、深夜のラジオで発言したことによって、コロナ環境が相まって叩かれてしまった、ということなのだとしたら、ヒドいと酷評される立場なのはどちらなのでしょうね。
世の中や物事というのは、逆の立場から見ると、また違って見えるものなのかもしれません。
まあ、僕の感想でした。こういうことを書くとプチ炎上するのかな・・?w
僕自身が社会的に風俗はどうだとか、女性はこうだとか、そういう意見を述べているわけではないので悪しからず。嫌な気持ちになった人はごめんなさい!