最新の情報を手に入れ続けたいと考えるビジネスマンの9割が陥る罠

ビジネスパーソン向け, 経営者向け

世の中のビジネスパーソンの多くは、自分自身の市場価値とやらを測るためには、何らかのスキルや専門性が重要だと信じて疑わない。

特に、自分時で事業をしたいと思っている人や、個人事業主としてコンサル活動をしたいと思っている人にはその傾向が強い印象がある。

僕が多くの個人コンサルタントの方々を見ていて強く感じるのは、何らかの専門性というものには必ず「賞味期限」があるということ。
例えば、営業スキルや人脈もひとつその人の資産だし、税理士、会計士のような「◯◯士」的な専門性もそう。

それらの専門性というのは、5年や10年持たないというのは、実際にその現場を目の当たりにしなければ、当事者として感じることはなかなか難しいと思うのだ。

実際に専門性やスキルで稼いでいる個人の方々を見ると、それらの賞味期限は基本的に「1年」だと考えていい。
1年以上経つと、アップデートを重ねていかなければ、あっという間に陳腐化してしまう。それだけビジネスのスピードが早まっているのが現代だということだろう。

ここでは、いずれ自分で独立をしたいだとか、今現在、個人事業主としてコンサルタントとして活動している人たちに向けて、消費される一方で行き詰まってしまわないための方法について書こうと思う。

新しい情報の収集だけに明け暮れない

もちろん特定の分野の新しい情報に触れ続けるということは大事。そこに異論はない。何故なら専門性というのは1年で陳腐化が始まるため、ビジネスとして価値を出したいならば、アップデートし続けるということが何よりも大事になってくる。

ところが厄介な落とし穴というものが存在しており、日進月歩で新たな情報や最先端の理論が上書きされていく領域に「情報の鮮度」で勝負しようと思えば、それこそどれだけやってもキリがないわけで、「もっと、もっと」となってしまうことは容易に想像がつく。

例えばコンサルタントというのは経済学者ではないわけで、経営者やビジネスパートナーの「お困りごと」を解決するために情報や経験を駆使しながら知恵を掛け算していくわけで。

お困りごとの解決をするというのはいわば「かかりつけ医」のような存在なわけで、決して「医療の最先端の研究分野」に精通している必要はないのだ。

優秀な人ほど陥る落とし穴なので、自分はクライアントから何に対してフィーをもらうのか、ということを改めて考えるきっかけにしてほしい。

陳腐化しないためには「クライアントから多面的に相談される状況」を維持する

誤解をして欲しくないのは、鮮度の高い情報は大切ということに変わりはない。

ただ、その「鮮度」というのが必ずしも業界最先端の情報である必要はなく、情報の”リアル感”として陳腐化しないために、「常にクライアントから”多面的に”相談される」という状態を作り、維持するという考え方をお勧めしたい。

複数のクライアントから、多面的に(色々な角度で)相談されるというのは、あなたが相手にとって信頼のできるパートナーであるという何よりの証明であり、尚且つそれだけの「価値」があると思われているからに他ならない。

踊る大捜査線の「事件は会議室ではなく、現場で起きている」理論じゃないのだけれど、クライアントが困っていることというのは常に現場で起きている。
ここでいう現場とは、実際のクライアント企業の社長であり、日々仕事に奔走するビジネスパーソンのことを指している。

あるいは人によってはクライアントが就活生であったり、転職者だったりするかもしれないし、製造現場の技術者かもしれない。他にもたくさんあるだろう。

彼らは自分の目下の「お困りごと」を解決することを望んでおり、あなたはそのお困りごとを解決するお手伝いをし、その対価としてフィーをもらっているのだ。

もし、あなたが個人事業主として仕事をしようと考えているならば、クライアントのお困りごとを相談される立場(=パートナー)として居られるのであれば、1つのお困りごとを解決すればまた次のお困りごとが生まれるわけなので、半永久的に継続していくはずなのだ。という視点を持つことをオススメする。

新しい情報は、相手と一緒にアップデートし続けられたら最強。