コンサル部隊に配属された後のOJT 〜圧倒的に叩き込まれた思考習慣〜

2019年5月6日事業戦略, 社会人1年目(東京→大阪), 新規事業, ビジネスパーソン向け, 経営者向け

この前、プライベートで友人と話しているときに思い返したのですが、僕のこのコンサル思考のベースというのは、配属後の3ヶ月で徹底的に鍛えられたものです。

思考習慣が身につくまでに、だいたい3ヶ月(〜4ヶ月)くらいかかりました。

僕らの仕事というのは、その道何十年という顧客と話をし、新たな角度から光をあてることです。
初めて話を聞いたとしても、その場で会話をすることで、パパパッと情報を整理し、論点を絞り込んでいくことが求められます。

僕らが話をするのは、事業部長とか、役員。あるいは社長といった方々なので、15分話して話が通じなければ、次はありません。間違いなく。そこに1時間のチャンスはないんですね。

特に顧客との会話では、ビジネスモデル全体から入ることが多い。
その業界の流れがどうなっていて、その企業はどこに位置づいているのか。関わるビジネスの流れの中で、どこに位置しているのか、という全体像を見る。

どこからどこにビジネスが流れているのかを捉えることは重要です。

どこが仕入れ先で、どこがお客さんになっているのか(僕らの顧客の顧客を知るということ)。
あるいは、どこが競合になっているかはもちろんのこと、そのお客さん(顧客の顧客)の競合や、そのまた顧客までをも視野に入れた話をします。

先輩からマンツーで叩き込まれたこと

僕が現場に配属されたのが、2017年の5月のこと。
そういった思考フレームは、特に先輩から徹底的に叩き込まれました。僕のいまのチームリーダーです。

5月の途中から一緒に組ませていただき、初受注した8月にかけて、あらゆる同行に行きました。
約3ヶ月。夏頃までかけて、徹底的に思考フレームを叩き込んでもらった。

その先輩は、商社出身ということもあり、ものの流れやビジネスの仕方をすごくよくわかっている、とても優秀な方です。
(僕がそんな風に書くのは失礼ですが、気にしない方なので、まあ許してください)
ちなみに、マッキンゼーに行かずにうちにきている先輩です。(唯一の人。京大法学部→商社→メーカー→僕らの会社)

よく、書籍などで、コンサルや思考法において「Why?(なぜ)を5回繰り返す」というようなフレーズを目にすると思いますが、まさしくそれ。
1日中、朝から晩まで、移動中の電車も付きっ切りずっとで、「Why?(なぜ)」と「So What?(だからなんなの?)」をひたすら禅問答みたいに繰り返すわけです。

Why?  So What?… Why?  So What?.. why…

毎日、何十回と聞かれ、何を答えても「なんで?」と言われ、どのように切り替えしても「だからどうなるの?結論は?」と言われる。
同じ日本人で、日本語を話しているのですが、会話が全く噛み合わない中でひたすら会話のラリーを繰り返すというのは、まあしんどかった。笑

夜までそれを繰り返し、家に帰ってもずっと同じことを考えているわけで、それは眠れなくなりますよね、という。今では良き思い出。

でも、その思考トレーニングを集中的に、しかも最初からしてもらったことが僕にとっての大きな財産で、それがいまの僕の思考のベースになっています。

一度、思考習慣としてそれが身につくと、そこから先は自動的に、どのような会話をしていても、ある一定できるわけで、あとはそこから質をどう上げていくのか?というところへ切り替わります。

今もやりますが、特に当時は、何かあればすぐさまホワイトボード。
ビジネスモデルも、ロジックツリーも、全部、図解。

「はい、3分で、この会社のビジネスモデル、絵で描いてみて。そして1分で説明して」
とか、普通に言われるわけです。意味不明でしょ?ビジネスモデルを絵で描くって、なんだって。笑

でも、そういうったことを徹底的に、圧倒的にやることで、思考筋力が鍛えられます。特段に頭が良くなるわけではなく、使っていない筋力を鍛えること。(頭の良さはもうそれほど大きくは変わらない)
思考の引き出しを増やすことをし、あとはその質を上げていくということです。

今となっては、お互い頭の中で共通の絵を描いている故、会話のスピードがめちゃくちゃに早い。
共通の絵が頭にあるということが、会話から分かるわけです。

それでも、折に触れてホワイトボードは必需品ですが、コンサルの思考って、こうやって鍛えられていくんだなあと実感した1年間でした。

余談ですが、今、全部の流れをロジカルに説明しようとすると、
「それ、分かってるから、結論だけ言って」
と言われます。笑

思考習慣のあるなしは、大きいと思う

自分で言うのもあれですが、わりと吸収は早かった方だと思う。

特に僕はプロパーですから、その先輩(もちろん中途組)とは社会人歴でも10年以上差があるわけで、その10年分の経験を、ぎゅっと全部伝えようとしてくれる。

どちらも本気だからこそ、の時間だと思うんですね。
こういうときにプロパーというのは有り難くて、「教えるー教わる」の構図になっていても、全然違和感がない。

でも、僕ともう1人の同期以外は全員中途の転職組ですから、なかなかそういった構図になりづらいんですね。
特に僕らの職場は、いい意味で放置国家ですから、なかなか難しいところもある。
とすると、その思考習慣を持たないまま、クライアントのところへ行ってしまう。そして、それを繰り返してしまう人もいる、ということです。

それは、しんどい。
結構、大きいと思うんですね。

僕は、プロパーとしてこの組織に入り、圧倒的な経験を叩き込んでくれる良き先輩に出会うことができた。

結構な奇跡的な出会いだと思っていて、ものすごく感謝しかないわけです。

支えられていて、助けられているからこそ、の今の僕だということは間違いない。
もとい、今までの僕を作ってくれた人たちにも、感謝しかありません。

心から、いつも支えられています。ありがとう。
まだまだですが、まだまだいきます。

 

<追伸>
コンサル思考は、プライベートで使ってはいけないんだなと、気づかされました。
これをやってしまうと、友達を失うんですね。。

 

<追伸の追伸>
具体的な思考フレームは、また時折、書いていきますね。
注文(か質問)があれば、遠慮なく言ってください!ぜんぶ答えます。

 

【2019年5月追記】