本当に稼げる人は、自分の1時間の価値をわかっている
僕がとある年商50億円の会社の社長と仕事をした時に教わったこと。
会社を伸ばしているオーナー社長というのは概して勉強熱心ですし、いいなと思ったものに対してお金の投資は惜しみません。
一方でちょっと「残念だな・・」と思う社長というのは、どれだけ口ではいい格好をしていたとしても、いざ仕事を一緒にするとなると、「時間」と「お金」という人生において大切なものに対する考え方が、やっぱり少し残念だったりもします。
僕らの仕事は、例えば数十億円規模の企業に対しては社長へのコンサルティング業務を担うことも多いです。
僕が教わったその社長がおっしゃっていたことは、
「外部を使って学びを得ようとするときに、時間とお金をケチるようでは、社長業は務まらない」
のだと。
例えば、数十億円の規模の会社をそこまで切り盛りして来た社長というのは、(たとえコンサルタントが嫌いであったとしても)何かしら外部の先生から教えてもらうという経験があるわけです。
要は、どういう形であれ、外部の人を「学び」という観点で活用したことが必ずあります。
研修であれ、コンサルティングであれ、外部を活用するということは、お金で時間を買うということです。
だからこそその「お金と時間」への感覚が、いざという時に露呈されるのだと実感しています。
よくあるのが、僕がいる関西の企業の社長が、東京の外部を活用するという場合に、
「移動時間がもったいないから、東京でやりましょう」というもの。
その場合、「もったいない」と言っているのは十中八九「時間」ではなく「お金」であることが多いのです。
本当に優秀なコンサルタントというのは、例えば1日あたりいくらという単価を敷いていることもあり、ようはその人の経験を1日いくらで買うわけです。
人や会社によるのですが、「移動時間を業務工数に含む」とする場合もわりと普通にあります。
東京ー大阪間でコンサルティングを行うとすると、1往復5時間相当の時間もフィーに含まれると考える場合も普通にあります。
本当に稼げるコンサルタントというのは、相場も桁違いです。
そして、そういう場合になったとき、イケていない関西の社長に限って
「いや、お金がもったいないから、自分が東京に行く」
という発想になります。
挙げ句の果てには「移動時間がフィーに含まれるから、大阪に来てもらわなくていいです」という人まで現れるのです。
ここでは何が正しくて、何かが間違っているという議論をしたいのではなく、社長の1時間というのは、そんなに軽いものではないでしょう?ということです。
例えばいま、そのお金をケチったとして。
社長の時間というのは、もっともっと貴重なものではないのですか?ということです。
その1時間のために、「自分が移動する」という発想自体が、経営者として正しいのでしょうか?ということ。
そうではない。本当の意味での経営者というのは、そういう金銭感覚に優れている人のことです。
僕らの1時間の価値って、どれくらいでしょうか?
時給1000円です、とかそういう話をしたいのではありません。もちろん。
自分自身の数十年後半にもわたる人生の中で考えた時に、いまという時間がどれほどの価値を持っているのかちゃんとわかったうえで、生きたいですねと思ったりするわけです。