企業が新卒採用で大切な「接点を持ち続ける」ことこそが採用の本質

経営戦略, 社会人2年目(大阪), 経営者向け

noteの方に連載を始めることにした。その名も「気づきノート」ということで、人生を生きていく上で大切な気づきを、ノートに(noteに)書き綴っていこうと思う。こちら

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以前、僕が会社の新卒採用に関わるということを書いたけれど、この前それについての説明会があった。(人事オリエンテーションみたいな)

関西でいうと30名くらいの現場の人たちが一堂に会し、人事の人が前で「今年の採用戦略はこうです」とか「こういう考え方でやっているので、学生のここを見てください」とか、そういうことを話すのだけれど。

やっぱりどの会社も共通して「前倒し」と「口コミ」を採用戦略の前提に置きながら、出来るだけ早めに、かつ、ターゲット母集団に接点を持ち続けることをしていく。

そもそも「時期の前倒し」を行なっていくためには、人事を含めた新卒採用部隊として人が必要になる。

これはよほど採用に力を入れている企業もしくは大企業しかできない方法で、結局多くの学生と企業の出会いは「数の確率」でしかないのだなあということを感じた。(もちろん質も大事だけれど・・)

接点を持ち”続ける”ことこそが採用の本質

学生から社会を見た時に、企業は3つに分かれます。

1つは「知っている」企業。
2つ目は「なんとなく聞いたことがあるけれど、よくわからない」企業
そして3つ目は「知らない」企業。この3つです。

就活生というのは、自分の「知っている企業」から選考を受けます。

それは就活生が悪いのではなく、人間というのはそういうものだということを知ることです。
だから地方に行くと、地方の学生の就職先は「公務員(市役所)」「学校の先生」「銀行」「電力」「その他数社の地場企業」という5つに集約してしまうのです。なぜならば、それ以外の会社や選択肢を知らないから。

企業側として有用なことは、まず「知らない企業」群から抜け出すこと。

ようは「(なんとなくでもいいから)ああ、あの会社ね」と知ってもらうところにレベルアップすることです。
この状態になれば「なんとなく聞いたことはあるけれど・・」ということで、就活生は自社のことを知っているわけですから、まだ可能性があります。

その次は、「なんとなく聞いたことがある」から「知っている」という企業へシフトするのです。就活生は自分が知っている企業しか選考を受けないのです。

だからこそ接点を持ち続けることが大事で、それによってまず「なんとなくわかる」という位置に入り、そのあと「知っている」状態になり、そこでようやくスタートラインに立つことができます。

そのあとも、選考を受けてもらう中でも、あるいは内定を出した後も、ずーっとその学生と接点を持ち続けるのです。
仮にお互いが合わずに内定とならなかった場合でも、その学生は未来の顧客になりうるわけですから、その先もずっと接し続けることです。何も直接でなくともいいから、どこかしらで想起してもらえるような、そんな採用の場にするべきなのです。

誰しもが一度接点を持つことは、そこまで無茶苦茶に難しいわけではない。

最も大変で、かつ本質的な採用は、その会社が一貫して接点を持ち続けることに他ならないのだと僕は思っています。

内定者だけではなく、内定にならない学生ほど、大切にしよう。