7年ぶりに母校の高校生たちに話をしてきました!part1

2023年3月13日日々徒然, 学生時代

10代の頃の僕の恩師の話を何度か書いたことがあります。

30年前のリクルート出身のその先生は、10代の僕に「学校は社会の縮図である」ということを教えてくれました。

10代の頃の僕がその先生から学んだことは、「当たり前を思考停止として受け入れてはいけない」そして「自分なりの幸せを考え続けることの大事さ」です。

要はあらゆる事象に対して「自分のアタマで考える」ということです。

偏差値至上主義だった中学・高校において、高校1年生の僕に対して「社会に出て活躍するようになるよ」と言ってくれた。偏差値以外の新しい軸を提示してくれたのです。

その言葉は10代後半の、そして大学時代の僕の背中を押し続けてくれました。

仕事の話も兼ねて、地元に帰省するタイミングを考えていた時に、その恩師から「帰ってくるタイミングで、ぜひうちの高校生に話をしてほしい」という声をかけてもらいました。

それがちょうど1ヶ月くらい前で、今週、数日間の帰省のタイミングで母校に足を運んできました。

僕が大学4年生の時の教育実習以来の母校で、7年ぶりになります。

当時23歳だった僕は、なんと30歳になって、10年以上前の高校時代を思い出しながら、高校生の人たちに話をしてきました。

高校生たちに話した内容を、覚えている限り書いてみようと思います。

講演もスピーチも「ライブ」の熱量が楽しい

僕は会社員時代の数年間で、数百回単位で「講師」という形で、人前で話をさせてもらう仕事をしていました。

学生時代から、会社員に入って最初の3年間、合わせて6〜7年間は散々、講演会やイベントの企画、運営、裏側を何百回とやってきました。

学生時代は企業や学生向けのイベントを企画〜集客〜運営〜当日の進行みたいなものを何百回と行ってきましたし、社会人に入ってからは法人向けのセミナーのこれまた全般を行ってきた。

それが社会人4年目に東京に異動し立ち上げた部門では、人様に向けて話す側の役割に一気にシフトして、そこから3年間は散々と人前で話をさせてもらいました。

オンライン、オフライン問わず、数名単位から数十名、場合によっては100名を超える対象者へのセミナー講師を勤めてきた経験があり、もともと人前で話す仕事をしたかったわけでもなんでもない僕ですが、気付いたら人前で話すことになんの緊張もせず、その場の空気を見ながらテーマに合わせて話をしていくということが出来るようになっていました。

地方も散々回ったなあ。全国の金融機関や自治体、地方の企業向けなどの講演を散々とやってきましたが、もちろん会社の役割を持って話をするのである程度は事前にスライドを作成しているわけです。

でも、何回か講師側をやったことがある人であれば分かると思いますが、参加者はスライドなんてほとんど見ていない。オフラインの会で紙資料を配ったら最後、話半分で手元の紙をパラパラとやってしまうのが人間というものです。

いつしか僕は、会社に黙ってほとんど資料を使わずに話をするライブ形式でのセミナーを行う方にシフトしました。

講演会やセミナーイベントの真髄は「質疑応答」にあります。

準備してきた綺麗なスライドはいくらでも話をできるけれど、質疑応答はまさしく生き物です。

いわばスライドの講演はしっかりと準備ができる定期テストで、質疑応答は出題範囲が決まっていない模擬試験のようなもの。

特にビジネス系のセミナーであれば、テーマは広くなりますし、若者向けの話をする場合は特に何でもありの総合格闘技ですから、まさしく生まれてから今日までの全てが露呈されるわけです。

その緊張感がたまらない。参加者のレベルが高いほど、そのライブは面白いものになります。

「70分授業」が質疑応答で白熱

僕の母校は1コマ70分の授業。僕が高校時代も70分だったのか・・は正直全く覚えていない。

授業の少し前に入って、少し後に出たので、合計は70分以上話したと思うのですが、その大半が質疑応答の会になりました。

当初、この会の話を先生からもらった時には、高校生向けなので当日は写真やイラストを盛り込んだスライドを作って映写しようかな、とも思っていました。

事前にメールで「何を話しましょうか」と先生に聞くと、「10代の頃に知りたかった話をしてくれたらいいよ」と至極真っ当な、そしてとても愛のある回答をもらったので、原点回帰、僕なりの言葉で等身大で高校生に向き合おうと。

なので「僕が10代の頃に知りたかったこと」を大項目として考えながらも、高校生のみんなの顔と温度感を見ながら、話す内容を変えてい形にしました。

当日、部屋に入るとみんな視線が前向きだと感じたので、黒板に書かれていた文化祭の企画の話をもとにアイスブレイク(?)導入?をして、数分サラッと自己紹介(いくつかツッコミ所をポイントとして散りばめていました)。

「今のが僕の自己紹介なのですが、何か聞いてみたいこと、質問はありますか?」と投げかけて、そこからはひたすら70分以上、質疑応答大会に。

参加者の雰囲気が良かった(僕の恩師が事前に良い空気を作ってくれていた)のもありますが、導入で「お、この人は今までの人と違うかも」と思ってもらえたら、あとは質問に対して圧倒されるような回答をしていけば、熱量が雪だるま方式に大きくなっていくのです。

質疑応答に対して知識・経験マウンティングをするのはNG。参加者が冷めます。

そうではなくて、参加者の知識レベルをベースに「知恵」で圧倒すると、参加者は楽しいのです。「その角度で考えたことはなかった!」と気づきと目から鱗の感覚を刺していけば、それが「もっと聞きたい」に繋がり、次の質問、その次の質問へと転がっていきます。

話したことの内容は、また次の記事で書いてみます。