天才小野伸二はパスコースが見え過ぎた

思うこと

見えすぎるから上手くいかないこともあるのだと思うのです。

天才サッカー選手の小野伸二は、エンジェルパス(天使のパス)と呼ばれるほど素晴らしいパスセンスを持っていますし、足元の技術は世界レベルです。

でも、世界レベルで活躍したかといえば、実はそうではなかった。
もちろん十二分にプロで活躍しましたが、本当はもっともっとワールドワイドで通用する選手。だと言われていました。

他にも要因はもちろんあると思いますが、見えすぎるということは、実は足枷になるのだと僕は思うのです。

僕は今、会社員と自分で経営する会社との二足の草鞋ですが、特に会社員の仕事というのはtoo muchになりがちだと感じています。

特にこの1〜2年は、自分自身が市場に出て勝負し、稼ぐ感覚を身につけた。
経営者の視点と感覚を持つと、どうしても会社での仕事が「ままごと」のように感じられるようになってしまう。

要は「見えすぎる」のです。

どうしても目線を下げたり、粒度を荒くして会話をしなければいけないというフラストレーションは、思いのほかにきついものです。

もともと人に対して期待はしていませんし、そういうものだと思って就職をしました。現に大阪時代の3年間は「話が合わない」と感じることもありましたが、どちらかというと「横にずれている」ような感覚だったのです。

でも、いまは「非線形」つまりは接続していないような感覚で、たまらないのです。何周も前に終わった議論をしている感覚、あるいは中2のドリルを永遠に解き続けているような感覚なのです。

そこに合わせられない僕の問題である、という指摘はごもっともです。

場所を変えたら良くない?という指摘もごもっともです。

でも、言っても僕の所属する会社は上場企業の中でも特に規模も影響力も大きな会社で、優秀な人たちも一定数いると思われる会社だったりもします。

そこで感じるこの違和感(というか、ままごとをやっている感)というのは、明らかに何か見えるものが変わったということだと思うのです。

パスコースを選択する考え方

小野伸二選手はパスコースが見えすぎるが故に、難しいところにトライしてみるのだと。

難しい選択をするから失敗することもあり、その失敗を責められ、結果として簡単なコースしか選ばなくなる。選べなくなるのだと。

そうなると、本来の良さであるセンスや技術が発揮できない・・

という悪循環に陥ってしまうという話を聞いたことがあります。

仕事も同じで、いろんなことが見えすぎるが故に選択できず、ハマっている感がなくてモヤモヤしてしまうという人もいるのです。

僕の大阪時代の先輩に、超がつくほど優秀な人がいましたが、その人が見えている世界観はこういうものだったのかと。僕も少しは近い景色が見えるようになった・・のかもしれません。

適材適所と言いますが、まさしくその能力を引き出せる周りの人か、土俵選びのどちらかしかないのです。

そう遠くない先に、僕も次のステージに移る時でしょうか。