真の自信とは経験一つひとつの積み重ねから得られる
かの有名な「戦争の天才」ナポレオンが言っていて、強く共感した言葉があります。
田舎者でいじめられっ子だった幼い頃のナポレオンが、陸軍学校でちょっとずつ自信を取り戻していくという話の中のこと。
とある授業で「雪合戦」があったそうです。
いじめられっ子だった当時、戦力外で仲間に入れてもらえなかったナポレオン少年は、「ダメでもともと」と開き直ってチームメイトへ自身の考えた作戦を伝え、結果としてチームは勝利を収めるという話です。
その中で彼が書いていたのが、
その後、軍人としてキャリアの階段を駆け上がっていき、徐々に自信をつけるうちに、気づけば「戦争の天才」と呼ばれるようになっていました。
つまり、真の自信とは一朝一夕に生まれるものではなく、経験一つひとつの積み重ねから学び、身につけていくものなのです。
『偉人教室』より
自信を身につけるために必要なのは、成功体験だけではありません。もちろん。
失敗、挫折経験。
全力でやった結果、そういうものを体感することもあります。
そういう全ての経験が肥やしとなり、自分の中に一つずつが積み重なった結果、少しずつ自信がついていくのだと僕は思います。
退屈な日常を変える 偉人教室
偉人教室とは、古今東西の偉人たちによる特別な講演会。人間の人生に起きるさまざまな課題、その解決方法を偉人がじかに伝えてくれます。 ナポレオン「本物の自信のつくり方」など、それぞれの人生を振り返り、希望や反省の思いを込めながら、今を生きる私たちにアドバイスをくれます。人生には、いいことも悪いことも起きます。その中で、偉人たちはなぜ人生を全力で駆け抜けることができたのか?人生を前向きに生きるヒントをもらえる1冊です。
→ 退屈な日常を変える 偉人教室*
自信というのは少し厄介で、やって来たことの事実や実績に対して自信を持つことは大切な一方で、諸刃の剣であるという側面を兼ね備えています。
どういうことかというと、それ以上の事実や実績を持つ人や、今までの経験が通用しない局面に直面した時に、自信というのは脆くも崩れ去るからです。
例えば、キャリアの中でもそういうことが起こります。
僕の近い話でいうと、大学時代までは「優秀な学生」として地元では名を馳せていた。
大人も社会も、案外ちょろいな。
そんな風に思って社会に出てみる。最初は環境の違いに戸惑うも、さすが自分。全然いけるぜ。
そんな風に自信をつけていくわけですね。
と思ってしばらくが過ぎた後、初めて圧倒的なリアルに直面するわけです。
どうあがいても、100年やっても勝てない人がいて、そういう才能を見せつけられる。
そこで今まで培ってきた自信、プライドが崩壊するわけです。
それが辛い。
20代でそういう経験をできた人は、恵まれています。
究極は10代でそういう挫折を身にまとっている人。こういう人は社会に出て強い。
一番しんどいのは、20代後半〜30代以降になって、全国大会のレベルを初めて知りました、という人。
要は、プライドだけが高くなり、でも自信は崩壊し、その間で揺れるという局面に立たされ、すごく辛い思いをするわけですね。
自信の諸刃の剣というのはそういうこと。
僕が言いたいのは、自信を持つなということではなくて、自分自身に対する信頼と自信を持てるように、今を最大限頑張ることが大切だということ。
実績に対する自身も良いです。それは時としてすごい強みになる。
と同時に、それだけではなくて、無条件に「自分という存在」に対して根拠なき自信と信頼を持つこと。
その根拠を一つ一つ集めていく人生を生きるということ。
そういう確かさのようなものが、生きる上ですごく大切なんだと僕は思います。