自分の本当の強みは、自分ではわからない。周りの人から言われ続けたことを考えよう。

2019年1月6日就活生向け, 自己分析

別に就職活動に限ったことではないのですが、自分自身の「強み」がわからない、言語化できない、という人への僕なりのメッセージを。

自分の本当の強みというのは、自分自身ではわかりません。

というか、多くの場合は、それに気づかない。

なぜか。

それは、自分にとっては「当たり前」のことだからです。

自分の強みとか、才能とか、本当の良さというのは、自分自身にとっては当たり前のことで、それらは極めて自然なこと。

だからこそ、それを言語化するということは、多くの場合、それほど簡単なことではないと思っています。

(無理に言語化する必要はありません。考え続けた先に、ある日ピタッとわかるときがくると思っています。そういう前提のもとで、以下を読んでもらえたら嬉しいです。)

就活で100%聞かれる「あなたの強みを教えてください」という質問

あなたが就活生ならば、ES(エントリーシート)や面接において必ず聞かれること。

『あなたの強みはなんですか?』

というもの。

この質問に対する回答でよくあるのが、

「私の強みは、コミュニケーション能力が高いことです!」

とか、

「私の特徴は、リーダーシップがあることです!」

というもの。

本当にコミュニケーション能力が高い人、本当にリーダーシップがある人は、そんなこと言わないですって。

(抽象的な回答は、面接ではタブーです。それについてはまた別の記事で。)

自分の強みというのは、頑張って探し出していくものではなくて、頑張らなくとも、自然と滲み出ているものだということです。

わかりやすいものなら、自分で客観的に認識できるからいいんです。

足が速いとか、絵が上手くて表彰されて来たとか、そういった類のもの。

でも、実際にその人「自身の」強みというのは、そのような行動としてアウトプットされるものではなくて、もっと内側の、人間性の部分。

目に見えづらい部分です。

就活では、そこを見られる。

少なくとも、20数年生きただけの大学生にとって、本当に尖った自分の強みというのは、ほとんどわからないわけで、多くの場合は、”行動と人間性の水面下”に埋まっていて、目に見えづらい。

だから、客観的なやり取りの中で、相対的に自分自身を浮き彫りにしていくしかないんです。

難しいことではなくて、単純に他の人から見た、自分の強みとか、良さとか、人間性とか、そういったものを考えること。

近しい人に、聞いてみる。「わたしって、どんな人?」って。

同時に、そこまで近しくない(けど関わりがある)人にも、聞いてみる。「わたしって、どう見える?」って。

あるいは、今まで無意識的に、周りに人に何を言われて来たのか、ということを考えて、整理すること。

ジョハリの窓でいうと、周りの人が認識している自分というものがあって、その中でいかに自分が認識する自分を言語化するか、ということだと思うんです。

客観的に教えてくれる大人に言われて、初めて気づくこと

僕の場合は、本当に自分の強みというのが、わからなかった。

どんなに考えても、考えても、わからないんです。

僕の強みって、なくない?って。

恵まれていたことは、客観的に意見をくれる大人が、周りにたくさんいた、ということです。

あなたって、こういう人だよね、とか。

お前の良さって、そういうところだよね、とか。

その一つに、例えば「手紙を書き続けること」があったりします。

何かと言うと、僕は出会ったすべての人に手紙を書く、という習慣があるのですが、これは高校時代、16〜17歳くらいから今に至るまでずっと継続しているもの。

その、良い意味での「しつこさ」とか「愚直さ」が、お前の最大の強みだよ。

そんなふうに言ってくれる方がいて。

その言葉を言われたのは、僕がその方と東京で2人で飲みにいった帰り。

中野にある、お寿司屋さんからの帰りの夜道でした。(人生で一番美味しかった。何度かご馳走になりました)

僕はその方にそれを言われて、初めてそれが自分の良さのひとつであると、気づいた。

なぜならそれまでは、僕自身にとってそれが当たり前だったからです。

僕の場合は、必ずしも「手紙を書く」というエピソードでなくてもよくて、その「しつこさ」とか「愚直さ」というのは、他のものにも共通していること。

僕自身の根っこにあるもの、ということです。

強みは一つではない。企業によって、見せ方を使い分ける

と、いろいろ書いて来ましたが、自分自身の良さとか強みというのは、別に一つのものではありません。

それは、自分自身という生身の人間が、立体的なものであって、いろいろな角度から見た面があるのと同じこと。

僕自身でいうと、企業によって、あるいは話をしている相手によって、「僕自身がどういう人であるか」ということを、相手にとっての見え方、そして使わり方を常に考えながら、使い分けて話していました。

大切なことは、「見え方」と「伝わり方」を考えること。そしてそれに紐づいた「伝え方」を考えることであって、そもそもの自分自身は変わらない、ということです。

どれも本当の自分であって、その時々で最も伝わりやすいこと、最も伝えるべきことを伝えていた、ということです。

僕が、僕自身のらしさ(あるいは強み)として伝えていたことは、例えば上で書いたような、一つのことをやり続ける愚直さだったり。あるいは他のものならば、人に対して真摯に向き合い続けることであったり、あるいは周りの人を巻き込む求心力であったり。

集団の中での役割ならば、例えば、全体の成果の最大化を考え、それに必要なものを自分で取りに行く役割であったり、あるいは誰かがやる必要があることを率先して拾いに行くこと、であったり。

それらを会話のテンションの中で使い分けていました。それらの根っこは、共通しているんですね。

面接では加えて、それに紐づくエピソードを、具体的に話すようにしていました。

自分自身の軸とか、人間性というのは、絶対的なものとして理解するのはではない。

いろんな人の価値観にぶつけてみて、相対的に自分自身を明確にしていくーー世の中は全て相対的であるという物理学の考え方に近いーーことだと、僕は思っています。

その先に、”自分ならでは”が見えてくるんですね。

今回は、ここまで。読んで下さって、ありがとう。

<追伸>

と、これまた色々書きましたが、それはあくまでも就活における面接で求められるものに対する回答として、ということです。僕自身のいちばんの”らしさ”というのは、実は上のようなものではなかったりすることも事実です。

僕は僕の人生を、淡々といきますね。

<追伸の追伸>

自分の強みを相手に”伝える”という前提で書きましたが、そもそも”伝える”を言語化することなんてせずとも、相手に”伝わる”自分らしさがあるとも思っています。

無理して強みを言語化する必要がある、ということではない。

【面接でのポイントを書いた記事】

僕のブログの中で「就職活動」というカテゴリーがあります。

その中からいくつか、面接におけるポイントを書いたもの。

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