とある就活生との想い出

日々徒然

1年と少し前に話をしたとある就活生の彼。
「次に大学4年生になる」というタイミングで話をし、即決で大学の休学を決意した。

「哲学をしたい」というけれど、大学院に進む決断は出来ず、就活をしたいと思いながらも、どう進んで良いのかわからないという状態。
彼の言う「哲学」はあくまでも学問ではなく、日常の色々を深く考えると言うことに行き着いたのは、ちゃんとした大人たちと触れることを通して得られる気づきがあったからだと思う。

そこから1年と少し。定期的に話をしながら彼のインターンや選考状況を聞いている僕自身も、もどかしい感じがしていた。

「次、最終選考の企業があります」と久しぶりのLINEのやりとりから数日。
無事、志望の企業に合格し、初めての内定を手にして彼は長かった就職活動を終えた。

次は大人のフィールドで

彼は今時の電子書籍業界に内定を決めた。
英語力を生かしながらもコンテンツ事業に携わることができるという、かなり理想的な企業だと思う。

振り返れば僕は、僕自身が大学生の時代から就活生の人たちに関わっていて、僕がビジネスフィールド最前線に立ってからもずっと、色々な大学生の人たちと関わってきた。

僕が社会人になって5年目。
この4年と少しの期間で、何十人の就活生の人たちと個人的に話をしたのだろうか。(僕が勤める会社の採用に携わって4年が経つけれど、それを含めたら数百人に及ぶ気がする。数えきれない。。)

時間が経つにつれて、僕自身が就活をしていた頃の感覚は薄れていき、思い出せる範囲でしか話すことができなくなる。
その「就活生の先輩として話す」という役割は、せいぜい社会人の2〜3年くらいの間なのかもしれない。

今の僕の立場は、完全にビジネス目線で物事を伝える。
それしか出来ないし、そうあるべきだと思っている。

こんな僕にでも、後輩や知り合いたちが数珠繋ぎで「この就活生の話を聞いてもらえたら」と紹介をしてくれる。ありがたい話だ。僕は就活のプロでもなんでもないし、今の新卒採用状況なんて大して詳しくはない。

数えきれないほど出会った大学生、就活生の中で、やっぱり印象に残っている人は何人かいる。
この春、大学院を卒業し関西の大手メーカーに研究職として内定した彼もそう。この5月から僕の会社の事業にも少しずつ関わってもらい始め、仲間になってくれた。

今後、一緒に仕事をしたい人たちが増えてくる。僕が過去に関わった大学生も、社会人として対等の場でお付き合いをしてくる人も出てくるだろう。

次は、大人のフィールドで。

人としてはフラットに付き合うけれど、構造上どうしても「大人と学生」の関係になってしまう。就活や会社の話をしているのだからしょうがない。

でも、就活生を終えたあとは、今度は大人のフィールドで話ができる。
その関係が、僕には心地よい。

たくさん時間を共有して、応援したい就活生は他にもいる。
きっと、納得できる先に決まると思って応援をしている。

彼ら、彼女らに「次は大人のフィールドで」なんて言いにくいけれど。笑
いつか、僕の今の想いが伝わったらいいな、と思ってこのブログを綴っている。

 

社会は、楽しいよ。ようこそ、大人の世界へ。