社内の評価は、過小評価くらいが丁度良い
4月の新年度になって、昨年度の振り返りを行う会社も多いのではないでしょうか。
僕が勤める会社も年度始めが4月で、3月末までの昨年度の振り返りを行う時期になります。
年度末、年度始と忙殺されていたので忘れていましたが、一応、評価面談なるものを(つい先日)実施しました。
僕が今所属している部は事業企画と市場開発を担う部署で、2020年4月に立ち上げた部署です。僕はその立ち上げ期のメンバーとして1年間を奔走。
ようやく今年に入って中途入社、異動者などで組織っぽくなってきました。
迎えた新年度の4月は、一気に3倍以上の規模に急拡大。
僕もメンバーを抱えていますし、僕のチームは4月時点で5名。5月にもう1名加わり6名体制になります。
仕組みを作り、僕しかできない非定型業務を「定型業務」にしていく取り組み。
言語化と仕組み化による権限の定義付けを行い、中途入社と異動してきた先輩たちのサポートが直近の僕の重大ミッションで、4月もあっという間に月末を迎えようとしています。
という中で、当然のことながら昇級しました。という話。
僕の直属は部長になるのですが、2人で1時間のレビューのミーティング。
「あ、1つ昇級して申請しているから、もうすぐ会社人事から承認が下りるはず」とサラッと伝えられ、さっと終わった振り返りの時間は約15分程度。
1時間のミーティングのうち、残りの45分は「今期、どうしていくか」「中期的に事業計画をどう考えるか」「部の評価軸をどう考えるか」という議論の時間でした。(ミーティングの目的、おーい)
サラッと昇級しました。特に評価面談でも振り返り面談でもなかったのですが、会社全体でボリュームゾーン(最も人が多いレンジ)は4年目で卒業したようです。
次から求められるのは「組織で成果を出す」ということ。
もう1ランク上がると管理職になってしまうので、気をつけなければ。。
会社の評価って上げすぎたらダメだよね、という話
僕はプロパー(新卒)でこの会社に入社をして、2021年4月で丸4年となり、今は5年目となります。
もちろん新卒なので、最低でも職級のランクを1つ上げるには1年かかります。
となると、新卒という一番下のグレードから、1年に1つずつ上げていくので、当然時間がかかる。
片や僕が今取り組んでいる部署の業務もミッションも、業務難易度的には極めて高い。
もちろんその業務内容が職級と給与に合っているはずもなく、プロパー社員ゆえのギャップを抱えていたわけです。
一方で部のメンバーの大半は30代ですし、中途入社組も他部署からの異動組も多いわけで、当然社内のグレード的にはアンバランスになってしまう。
その構造矛盾は、評価制度が全社指標である以上、多少はしょうがないのです。
なぜ、僕が今この話をわざわざ書いているのかというと、社内で出世したかったからではなく、むしろ逆だと思っているからです。
僕の直属のラインは部長ですが、振り返りミーティングをしているときに、言われました。
「ゆってぃさんは、管理職になるコースを考えていますか?」と。
当然答えは決まっているのですが、僕の考え方はこうです。
管理職になってしまった人たちを見ていると、社内を向いて仕事をしている人が多すぎる。
本来は中間管理職の人たちが最も前線に出て然るべきにも関わらず、文字通り「管理」することが仕事だと思っている、バリューがゼロの人たちが多い。
よって、僕は管理職になってしまうと、市場価値が下がると思っている。
という話をしました。部長は苦笑い。でも本質であり事実なのでしょうがない。
僕が思っているのは、抜群に仕事ができる年代というのは、おそらく20代後半から30代半ばくらいまでの年代で、その年代こそが会社の稼ぎ頭なんだということ。
それ以外の社員は、食べさせてもらっている側の人たちであり、大企業で30代後半以上の年代の人たちは、結局コストが高い管理職になるか、窓際になるかの二択でしかない。
翻って、20代後半から30代半ば、具体的には27歳〜35歳の間の人たちで、管理職になる一歩手前の人たちが、市場価値としては最高峰であり、転職市場において最も他社が欲しいと思う人たちなのです。
その世代にいる僕も含めた人たちに向けて、キャリアにおける最も大事な考え方を書きます。
それは「社内の評価」が「市場の評価」を上回ってはいけないということ。
社内では「過小評価」されているくらいがちょうどよく、「役不足だよね」と言われるくらいが丁度良いのです。
「社内の評価よりも、外に出た方が市場価値が高くなるのでは?」と思わされる優秀な中堅層が、あなたの身の回りに1人はいるかもしれません。
その人は30代半ばまでにきっと独立をするか、キャリアアップで転職をしていくはずです。(逆にいうとそうでなければおかしいのです。)
逆に、「社内評価」>「市場の評価」となっている人は要注意。
あなたの業界、あなたの会社内でしか通用しない、スキルとは呼べない経験だけが時間とともにキャリアの贅肉となってしまっている可能性が高いのです。
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僕が書いている意味が分かる人は、極めて優秀。
大海原へ漕ぎ出すのは時間の問題だと思うので、思う存分暴れてください。
僕が書いていることを読んで頭に血が上った人は、要注意。
ぜひ今の組織にしがみつくことをお勧めします。
いつも読んでくださって、ありがとう。