時間が空いて「実は大して好きでもないことをやっていた」と気づいた人が大勢いる

2020年8月17日働き方・キャリア

コロナによって多くの会社が「今までと同じやり方をしていては生き残れない」と気づきました。
僕が思うに、実は「コロナのせいで」と言っている業界や企業の大半は、たまたま2020年にコロナの影響によって本来の実力が露呈されてしまっただけであって、遅かれ早かれダメージを受けるのは時間の問題だったのではないかと思っています。

世の中の多くが本当の意味での「働き方改革」を考えるようになりました。
「働き方改革」とはつまりは「生き方改革」であると世間が気づき始めたということです。

週5日、満員電車に往復1時間半以上を費やして郊外から都心に通うことが、いかに人生の時間の無駄遣いであるかということに社会全体が気づいたということです。
いや、気づいたというよりは、今まで多くの人が見て見ぬふりをしていたのだけれど、知らんぷりできなくなった、というのが正しいかもしれません。

個人単位でも、実は1週間のうち大半を家の中で過ごすようになると、今までいかに「人生の暇つぶし」で外に出たり買い物をしたり飲みに行っていたりしていたのか、ということに気づかされます。

時間の無駄遣いとまでは言いませんが、自分がやっていたことは実は大して好きなことでもやりたいことでもなく、何も考えずにやっていたのだと気づかされた人が大勢いるはずです。
移動時間や飲みにいく時間がポッカリ空いてしまうと、何もすることがなかった・・という人も多いはず。

本当は、暇で自由な時間がたくさんあることは良いことのはずなのに、暇な時間を埋めるために無意味な時間やお金の消費をし、そのためにあくせく働く、という矛盾を抱えていたこともまた日本の1つの現実だったのではないでしょうか。

今まさに好き嫌いを問われる時代にある

僕ら日本人はありがたいことに、今の時代の日本に生まれて生きているわけですから、放っておいても死ぬことはないわけです。

もちろんコロナによって色々と思うことがある人もいるかもしれませんが、広い目で見てみると日本社会全体は(まだパニック状態ではあるものの)戻りつつあるわけですから、本質的な社会構造の変化地点にあるわけです。

2020年はコロナ元年と言える年になるはずです。
これからは(実はこれまでも)人類とウイルスは共存をする方法を模索しながら生きる時代なわけですが、新型コロナウイルスというウイルスは、インフルエンザと同じようにこれからもずっと人類のそばにある可能性が高いと僕は思います。

ここ数年、「これからは個人の時代だ」とか「好き嫌いで生きよう」とかいう耳心地の良い言葉が社会やマスコミを賑わしていました。
そういう記事もネットであふれ、書籍もたくさん出ています。

僕の解釈としては、それは半分正解であり、半分は違う考え方だと思っていて。

 

1つは、好き嫌いは重要だが、それだけで生きていくことはもちろん無理な人が多い。
ただ、時間の使い方や生き方、働き方が変わってきているのは事実なので、自分自身の好き嫌いをきちんと知っていることが、生きる質を上げるという意味ではより重要になるよね、ということだと思っています。

例えば、これからは無駄な人間付き合いというのはどんどん減っていきます。
大して重要ではない仕事も減っていくし、それに気づけない会社や組織は一気に衰退していきます。

昔であれば10年以上もの歳月をかけて淘汰されていった企業は、今は1年でその結果が出るような時代です。10倍以上の速さで社会は変化しているのです。

この記事の冒頭にも書いたように、今までと同じやり方しかできない事業は社会に求められなくなっていくし、変わっていく世の中に適用できない人たちは不要になっていくわけです。今はそのスピードが10倍以上になっているということです。

今勤めている会社は無くなる可能性の方が高い

もう1つは、21世期に言われ続けていた「個の時代になる」というのもそんなことは当たり前なわけで、今更そんなことを言っているのは既に周回遅れなわけです。

あなたが今勤めている会社があなたの定年退職まで存続している確率と、倒産したり買収されたり縮小したりしている確率では、明らかに後者の方が高い確率で起こります。
そんなことはちょっとニュースを見れば一目瞭然なわけですから、これから社会に出る若者たちは「就職する企業は、将来はないものだ」という前提で自分の社会人人生を考える必要があります。

いま、会社員として働いている人で不安な人がどうすれば良いのか。
それについては世の中のいろんな人たちが持論を呈しているわけですし、自分で情報収集をしてみてください。

その上で「個の時代」の中でこそ、人生の質、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を上げるために、自分の好き嫌いを見つめ直して、空いた時間を楽しく過ごしたり、好きなことをしたり、有意義な時間を使ったりする。

人生を再設計する機会として今の社会変化の波に乗っかってみると良いんじゃないかと思っています。

僕の場合は、空いた時間を好きなこと(映画を見たり本を読んだり)に費やすことはもちろん大事ですし、もう1つは「時間の資産性」を意識しています。

そんなことを書くと「意識高い系」のように思えるわけですが、そうではなく、好きなことを優先した上で、今この時間をせっかく好きなことをして過ごすのだから、「単なる消費」にするよりは「時間を重ねると価値が上がること」にできないかな?と考える習慣を持っているということです。

例えば、通勤時間がなくなったのでいつも以上にたっぷり眠ったり、昼間に2時間昼寝をしたりするのは、思考仕事をしている僕にとっては価値の高い時間の使い方ということになります。
なぜなら、思考がクリアになることで2時間分以上の何かを生み出すことができるわけですから、1日トータルで見ると心身ともに健やかで、かつ、仕事的にも人生的にも質が高いものが残るということになります。

こうしてブログを書いたり、本を読んで思考したりというのも好きでやっていますが、積み重ねていくと価値が倍々になっていくという意味では資産性が高いわけです。
料理が好きな人は料理の仕方をブログで発信するでも良いし、ギターが好きな人はYouTubeにアップし続けるというのも気づかないうちに資産になります。

何から何までそんなことを考えて生きるのは疲れますが、改めて生き方を見直すときには、そう言った観点も盛り込んでみてはいかがでしょうか。きっと人生がちょっとだけ有意義になるかもしれません。