【就活】世の中を比較する基準を持とう
前回書けなかった、とある就活生と話した内容の続きを。前の記事はこちら。
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就活生の多くが見ている企業は「知っている企業」だという話から書きます。
当たり前といえば当たり前なのですが、就活生の多くは「B to C」(ビジネス・トゥ・カスタマー)のビジネスを展開する企業から受け始めることが多い。
ちなみに、「B to C」とは「企業 → 一般消費者」のことで、僕ら一般消費者をお客さんとしている企業のことを言います。「企業 → 企業」のビジネスは「B to B」と言います。
例えば、朝起きて歯磨きをする際に使うのは「LION(ライオン)」、それからコーヒーを沸かして入れるのは「ネスレ」。
「シャープ」(やパナソニックなど)のTVをつけて、「ハウス食品」などの食材を調理した朝ごはんを食べて、「森永乳業」の牛乳を飲んで、という風に。
ブランド企業がずらっと並びますが、これらは実は世の中にある企業のほんのひと握りの企業で、その他大勢の企業は「B to B」の企業の方が多いというのが現実です。
世の中のほとんどの企業は「B to B」の企業です。
もちろん「B to B」の企業は、対企業を相手にビジネスをしているので、世の中では知られていない企業もたくさんあります。
ましてや就活生の多くは実際に働いたことないので、それらの企業が何で、どういう事業をしているのか?という視点を持つことは難しいのです。
僕が先日話した就活生の人が挙げてきた「いま、受けている企業」の一覧というのが、
・不動産
・IT
・メディア
・ブライダル
とのことですが、これらはほとんどが「B to C」の企業でした。
(不動産やITは勿論 to Bの企業もありますが、ザクっと)
こういう就活生は多いと思いますが、僕からのアドバイスとしては明確に「to Bの企業をたくさん調べてみよう」というもの。
見てみるきっかけの企業はなんでも良いのですが、何でも良いと言うと難しい人にオススメの考え方としては「連想ゲーム」。
例えば自分がスマホゲームが好きだったとします。
であれば、スマホゲームを作る企業だけではなくて、「スマホを作る企業ってどういうところ?」という視点を持つことから始めます。
スマホを作るためには、実はいろんな部品が必要だということに気がつくと、今度は「半導体部品を作るメーカーってどういう企業?」という風に連想が繋がっていくのです。
僕の知り合いで車好きの人がいるのですが、トヨタや日産という企業だけではなくて、自動車の部品を作る企業がたくさんあり、自動車部品に使われる素材を作る企業があり、それらを組み立てる部品を作る企業があり、という風に繋がっていきます。
とまあこれらは一例ですが、その連想ゲームを一緒にやろうよ、ということで話をしました。このブログを見て「あ〜なるほどな」と思った人もぜひやってみてください!
素敵な大人のロールモデルを持つと、世の中の基準になる
自分がどういう仕事に向いているのか分からないという人に向けて、もう1つ僕がオススメする考え方は、誰か1人でもいいので、素敵な大人を見つけましょうよということ。
そしてその人をロールモデルにし、いろんな大人に会ってみることです。
社会というのは全て相対的にできているので、ちゃんとした大人というのは、自分が世の中一般的にどういう立ち位置なのか、ということをちゃんと知っています。
例えば僕が話したその就活生が憧れる素敵な大人の人の話で、どういうところが良いの?という問いに対する答えが「情報処理能力が高いところ」という回答でした。
実際にそうなんだと思いますが、じゃあその素敵な大人の人が、世の中一般的に「情報処理能力が高い方なのか、どうか」ということは、就活生の徒にとっては分からないわけです。
学生から見るとその大人が「(自分よりは)情報処理能力が高い」ように見えても、世の中全体からした時にそうとは限らないのです。
でも、その素敵な大人の人をひとつの基準として、いろんな企業や人に会う中で、世の中の大人たちの情報処理能力が高いのか低いのか?という比較ができるようになります。
ここでは一つの例えとして情報処理能力について書きましたが、色々な要素が挙げられます。
大事なことは、就活生の君にとって「あ、この人は」と思える大人を見つけること。
そして、なぜその大人の人をいいと思うのか?という点を書いてみる。それがあなたの就職活動の基準になります。
3つでも5つでもいいから挙げてみて、その要素を社会の人たちと比較しながら、自分に向いている仕事とか、いいなと思える要素って何だろう?ということに向き合ってみると良いのではないでしょうか。
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以前に「優秀な人になりきる」ということについて書いたことがあります。
この記事で言っている内容も、上と同様に「ロールモデルを持つ」ということと、自分の中に「比較基準を持つ」ということです。
僕自身も就職活動の時、「あの人ならこの場面でどうするだろうか」ということを常に考えていました。
面接なんかを受けている時も、常に自分の中にもう1人の考え方が存在していて、それらを対比させながら答えていたことを思い出します。
自分なりに置き換えてみてください。
世の中は常に相対的である。