「企業は人なり」を地で行く
今日は1年以上続いているクライアント、とある中堅企業の社長のところへ。
(売上規模でいうと数十億(2桁)真ん中くらいか)
支援プロジェクトとは別に、定期的に1対1の打ち合わせをさせてもらっている。
僕は外部の立場で入らせてもらっているのだけれど、外部の人間と一緒に産みの苦しみ、変化の楽しみを味える社長というのは、やっぱり経営者として素晴らしいと思うし、考え方が全然違うよね、という話。
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「企業は人なり」とよくいうけれど、それを地に行って実践している(できている)経営者というのは多くはない。
多くはないというか、かなり少ないんじゃないかというのが僕の感覚であり、業界の通説だと思う。
僕らのような外部パートナーを活用したいという経営者は概して、その目的を「短期の業績」というところに置きがち。
でも、成長している会社、成長していく会社、みながついていく経営者というのは主語が「会社の業績向上」ではなく「人」にあるところが面白い。
「人に投資をする」ことによって、結果として業績が向上し、社員に還元できればハッピーだよね、と思っているところから順番に伸びていく。
そして多くの会社は、これとは真逆の考え方を実践し、「うちの社員は・・」と嘆いている。逆だと言いたい。
前にも書いたことがあるけれど、外部のパートナーだとかコンサルタントを活用するときは「業績向上」を第1の目的にすると失敗する。
特に中小・中堅企業の経営者なんかは、絶対にその第1目的を履き違えてはいけない。
目的は、コンサルタントの考え方、発想の仕方、物の見方、仕事へのスタンス、そして何よりも生き方の部分を貪欲に見て学ぶのだ。
そうじゃなければ活用する意味なんてないし、短期的にドーピングのごとく業績向上を目的にすると、結果的にしっぺ返しが必ずくる。
なぜか。それは中にいる社員が育っていないからだ。
僕個人としては、人に投資をしたい、社員への還元が大事だと本気で考えている経営者の方と一緒に、成長していきたいと思っている。
まあ、ここだけの話、ね。
社員が育っていないのに目の前の業績をお金で買おうとするな
外部のコンサルやらパートナーやらを活用するときに、「うちはコンサルを使っている」という会社が多いだろう。
構図としてはもちろん「使う側:企業」「使われる側:コンサル」というのは間違いないのだけれど、そのスタンス自体がそもそもうまくいかない要因にあるということに気づかねばならない。
まあ、気づかないから外部のコンサルたちのカモにされるのだけれど。
まず投資すべきは自社の社員であり、自社の社員が育っていないにも関わらず、外部のコンサルを雇って「業績向上を目的とする」とした時点で、絶対にしっぺ返しが来る。当然だろう、考える順序が逆なのだ。
経営者の人に向けていうが、目の前の短期的な業績をお金でうまく買おうとすると、あなたより賢い人たちにそのお金を搾取されて終わりだ。本当に世の中というのはうまくできている。
外部より社員、社員より社長である自分自身にお金を投資しようよ。
あなたが経営者ならば、社員の誰よりも勉強していると言えますか?
一冊でも多くの本を読んで、社長にしか会えない人たちに会い、社長にしかできない仕事をするのです。
時間はかかるかもしれないけれど、必ずそれは成果となって現れることを保証します。
大切なことは、あなた自身がどちらを選ぶのかということです。