【経営者へ告ぐ】コンサルタントの選び方・付き合い方
ちょっと経営者向けの内容で「コンサルタントと契約しようと思っている人」に向けた内容を一つ書こうと思います。
個人として以前からお付き合いのある社長にアドバイスを求められ、お伝えをした内容。
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まず、コンサルタントや外部パートナーの方に、何を求めるのか?ということが明確になっていますか?ということ。
意外なことに、コンサルティングを受けている身であっても、自分たちが「何に対してお金を支払っているのか」ということが分からない人たちの多いこと。
一定以上の規模のコンサルティング会社に勤める人たちというのは概して高給取りなのですが、なぜそれだけのフィーを稼いでいるのか?ということを一度真剣に考えてみることをお勧めします。
経営者の方が、例え莫大なコンサルフィーを支払って一流のコンサル会社と契約をしたところで、求めているものが手に入らない可能性は大いにありますが、その一番の根底にあるのは「何を求めているのか、わかっていないこと」にあるという矛盾なのですね。
「そんなバカな?」と思うでしょうか?
ですが、コンサルティングを提供する側から見える景色と、経営者側から見える景色は異なるものだというのもまた事実です。
コンサル会社というのは、何も魔法使いなわけでも、天才集団であるわけでもないのです。それがたとえ経営コンサルタントと呼ばれる人たちであったとしてもです。
0から1をクリエイトしていく集団ではなく、今ある問題を改善したり、業績向上のために汗をかいたりするわけであり、0から何かを生み出すプロフェッショナルではありません。
業績向上のために共に汗をかくことができるパートナーであるべきだと思いますが、実は企業側が学ぶべきは「業績向上の仕方」ではないですし、ましてや「業績向上を請け負ってください」という話でもないのです。
「業績向上」を約束してコンサル契約を結ぶと、痛い目を見るのはお願いをしたクライアント側です。
何故ならば、この世の中には永遠に業績が向上し続ける会社というのは存在しないからです。どこかの時点で破綻するそもそも矛盾した話をしていることになるのです。
コンサルタントの方から学ぶべき本質とは何か?という視点を持ち続けることは大切ですが、その種明かしをする前に一つ、そもそもどういうコンサルタントを選べば良いか?という話をします。
あなたが依頼するコンサルタントは、あなたの会社がどうあがいても採用できないほどの人材か?
以上の前提を踏まえた上で、それでも依頼をしたいと思うのであればはじめて、誰に頼むかを考えて良いと思います。
ここで重要なのが「どこに頼むか」ではなく「誰に頼むか」ということです。
私が今まで見てきた経験則ですが、上場企業や一流企業で出世している人たちはさすが、ブランドや毛並みを大事にしますから、コンサルティング会社の「格」を見て、依頼する先を選びます。
そもそも実績がなかったり、格が低いとみなされたコンサルティング会社は、提案の場に参加する権利すら有しないというケースも往々にしてありました。
クライアントは往々にしてブランド会社の場合は、相手のブランドを見て選ぶということです。イメージ選考型ということですね。
一方で、経営者の選び方、考え方は異なります。
「どの会社に頼むか」ということではなく「誰に頼むか」ということを真剣に見ています。
正確に言えば、経営者の中にも「いやあ、最近◯◯というコンサル会社を使っていてさ〜」というブランド志向の経営者もいることも事実です。
そういう経営者は「◯◯というコンサル会社を使っている」ということが自慢であり、「見た目ほど使えないよな〜」と言いふらすことがプライドなのです。
一方でそういうブランド志向ではなく、本気で会社の業績を伸ばしたいだとか、社員を幸せにしたいと考えている経営者は、「どこの会社か」ではなく「誰とやるのか」ということを第一に考えています。
「優秀かどうか」ではなく「本気かどうか」を第一に見るということです。
本気かどうかというのは、「いざとなったときに逃げるかどうか」ということを見ているのです。
「優秀さ」をどう見るか、という一つの目安をお伝えします。
その一つの基準としては、そのコンサルタントと同世代の自社の社員を比較したときに、到底採用できないような人材だ、と思えるかどうかは重要なポイントです。
10年経っても採用できなほどの逸材だ、と思えるならば、月に1〜2回の訪問であったとしても、自社の正社員の給料に準ずるコンサルフィーを支払っても安いくらいです。
無いとは思いますが、その場合も「これだけ払っているのだから、業績を伸ばせよ」というスタンスだと、確実に失敗します。
そもそもそういうスタンスだと、本当に優秀なコンサルタントはクライアントに困っていませんから、向こうの方から契約してもらえないでしょうが・・
先に「業績向上の仕方」を学ぶのではない、という話を書きました。
コンサルタントから学ぶべき本質は、発想の仕方であり、問題解決のアプローチ方法であり、決断の際の後押しとなる存在についてです。
一緒に学びながら、自社が主人公として継続し続けていくことで、確実に見える世界が変わってくるでしょう。
そういうコンサルタントと出会えた経営者は幸せです。
そういう人に出会うために、何社も、何人も会ってみるという時間の投資はアリだと思います。
そして「この人となら、一緒にやりたい」と思える人に出会えたのなら、是非ともあなたの会社の未来のために、そして何よりも自分自身のために、時間を共有できれば良いですね。
いま、すでにどこかのコンサルタントを雇っているだとか、これから雇ってみようかな、と考えている経営者の方は是非、一度自分たちのあり方を見直してみるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
本物は厳しさの中に愛がある。