オープンイノベーションで大事な「いかに×10倍速でやるか」の仕組みづくり

新規事業, 経営者向け

さて、またまた3日間が空いてしまった・・なんとかなるまいか。

今週は、弾丸東京出張があったり、その翌日はイベントを開催したり、金曜日は朝9時に京都に行って、市内に戻って、夕方は神戸の商談に行って、夜は他社のこれまた人事イベント的なものに参加をしてきたり、、となんとなく忙しない1週間でした。

企業の新規事業で大切な「時間を相対的に捉える」という考え方

「相対性理論(そうたいせいりろん)」という言葉を聞いたことがありますか。

僕の大学時代の選考は物理学でした。
相対性理論というのは、物理学の考え方で、かの有名なアインシュタインが唱えたとして有名な理論です。

それが何を表しているのかというと、

絶対的な時間というものはないよ。時間というのは、相対的なものですよ。

ということです。

何を言っているのかというと、一見すると絶対的に見える時間の流れも、立場(や観測者)によって変わってくるということ。

時間は相対的なものである、という感覚や自然の摂理を理解することは、例えば企業が事業を立ち上げて成長させていくことに対して、すごく大事な意味を持つのだと思っています。

相対性理論
時間は相対的である

企業が新たな事業を作っていく上で、例えば大企業が経験をした一昔前と今とでは、外部の環境も市場性も、全く異なるものであるということを知ることです。

旧態依然の(要は「古臭い」)考えや”当たり前の基準”にとらわれていては、新しい事業をうまく展開をするということは難しいのです。

特に一昔前ともっとも異なるのは、時間軸の長さです。全く異なる時間感覚だと言ってもいい。それだけ変化のスピードが早くなってきているということです。

具体的に「何年なのか」とか「何ヶ月なのか」ということは、業種や業界によって異なります。が、1.5倍や2倍のスピードではないことは確かです。もっというと、少なくとも10倍のスピード感だと思ってください。

1.5倍や2倍のスピードで何かを成し遂げるというのは、いろんな工夫や頑張りによって実現できます。

しかし、10倍となると、頑張ったからといって実現できるものではないのです。

その業界にとって当たり前だろうとされる感覚の数倍もの時間軸で、スタートしてみる。それを市場に出しながら修正を繰り返していくことです。

×「10倍速」で新たな事業をつくるには?

新規事業を立ち上げるポイントです。

・できるだけ小さく始める(スモールスタート)
・とりあえず方向性がある程度決まったらやり始めて、一刻も早く市場に出してみる
・フィードバックを受けるのは、会社ではない
・もちろん自社の上司でもない
・フィードバックを受けるべきは、市場、とにかく市場。まずは市場に出して見なければ何も始まらない

ということですね。とはいえ、そこでネックになってくるのが、

・既存の自社の仕組みや風習
・準備が大事!は半分正解、半分間違い
・「まずは準備とマーケティング」と言っているうちに、市場環境は変わる
・準備万端になった頃には、そのサービスは必要でなくなっている or 他社が実現している のどちらか
・新規事業部隊は遊んでいるのではない。ちゃんと自由と権限を与える

ということです。そしてもっとも大事なのが「誰がやるのか」ということ。

僕らのコンサル先である大企業の部長さんたちは、

「いやあ、わかっているんだけれどねぇ・・」

と頭を悩ませているわけです。

そこから言えるのは、実は日本の大企業のイノベーションを阻害しているのは、

自社と業界の風習である!

ということですね・・