あのとき夢見た場所は、いまここにある。

2018年9月16日日々徒然

ずっと探していた理想の自分って、もうちょっとカッコよかったはず。

誰かの歌にあったように、あの頃の自分が思い描いていた自分って、どんなものだっただろうか。

僕があの頃に探していた理想の自分。

これ以上ないくらいにいっぱい遊んで、まあ時々勉強もして、誰かと恋に落ちて、煌めくほどの日々を過ごしている自分。

そんなんだったか。

いや、ちょっと違う気もする。

大学生になって、普通の大学生活を送って、普通に大人になっていく。

その中では、目一杯勉強をして、時々は遊んで、それなりに素敵な恋もして。

たぶんそんな感じだったはずだ。

普通の大学生活を送ることにどれほど憧れたか。これ以上ないくらい焦がれて、もう心が捩れそうになったあの頃のことを、時々思い出す。

いまは、大人になって社会の扉を開けることをとてもとても心待ちにしている。

今もすごく楽しいけれど、未来にはもっとたくさんの楽しみがあって。やりたいことで溢れている。

まだ見ぬ世界。行ったことのない街。出会ったことのない人。

行ってみたいお店も、知らない街も、仕事も、そのすべてがすごく楽しみで。

時々、泣きそうなくらい、なんとも言えない気持ちになる。

孤独感

大学に入る前は、本当にずっとひとりだった。

寂しくて、孤独で、暗くて、もう本当に普通の生活を送れないんじゃないかって。

大学に入ったときも、毎日が本当に怖くて怖くてもうたまらなかった。

次の場所に進んだという湧き上がる気持ちとは裏腹に、いつかこの場所が消えて無くなるんじゃないかって。いま握っているすべてが崩れ落ちてしまうんじゃないかって、もうたまらないくらいに怖かった。

前期のすべての講義を終えた8月、そして大学1年を終えた2月。

ひとり教室で号泣したことを、いまでもはっきりと覚えている。やっと、前に進めたんだと。

ずっとずっと、本当に怖かった。

あれから、4年の月日が経とうとしている。

本当にいろいろなことがあったなあと、時々思い返してみる。

時々忘れそうになるけれど、あのときに夢見た場所は、今僕が立っているこの場所なんだということ。

この場所に立っているのは他の誰でもない自分で、いま僕はちゃんと自分の両足で、この場所に立っている。

ちゃんと自分の両の手で、今を掴んでいるんだって。

時々忘れそうになってもいい。

でも、心のどこかではちゃんと、あの時の「今」を握っていたい。

僕はそう思うんだ。