『採用基準』(伊賀泰代著)を読んで
確か僕が大学に入った頃くらいに買った本。
ちょうどその頃、ビジネス書を、特にいわゆるハイキャリア系の本を読み漁っていた時期で、学びと気づきという点でいい影響を受けた本でもあります。
というのも、「採用」であったり、あるいは「人材」に関する本は多くありますが、なかなか自分にとって「これだ!」というような本に出会うのは難しい。と僕自身は思っているからです。

- 作者: 伊賀泰代
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/11/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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自分なりの価値の出し方を考え続ける
『バリューを出す』という項目があります。
よくコンサル本などで書かれていることなので、一見すると当たり前のことなのかもしれませんが、社会人になると「バリューを出す」ということを徹底して求められる。
その”当たり前”をどれだけ自分ごとにできるか、ということを改めて考えさせられる内容です。
よく言われる例ですけれど、例えば、社内で会議に参加したならば、新人であっても必ず発言をする。
そうでなければ、その1時間なりを会議に費やした「価値」がないわけです。
その1時間なりで、自分がどれだけの価値、つまりはバリューを出したのか。ということを徹底して意識する。
というようなことなんですね。
これはまあ分かりやすい話ではありますが、言うなれば、その時々で自分にできることを考える。ということなんだろうと。
僕自身の話を少しすると、例えば僕は1年以上にわたってとある企業のインターンシップをしていました。
その中で、それが新規事業だということもあって、実際に現場(の裏側)で実働する部分はすごく泥臭いし、それを実行する人というのもそもそもいない。
その中で、全体の成果を最大化することを考えたとき、じゃあ自分はその瞬間その瞬間で何ができるのかということを考えること。少なくとも、自分なりに考え続けることをわりと意識するようにしていました。
新規事業のインターンシップというと、マーケットリサーチをして新規企画を考えて、事業計画を作ってプレゼンをして、みたいな。
わりと「かっこいい」仕事を想像しますが、そんなことはないわけです。
もちろん、それもあります。
でも、そんなものができる人はごく一部の限られた人だし、そしてその「頭を使う部分」というのは、先輩(この場合でいうと社員)には勝てないわけです。当たり前の話ですが。
そのかっこいい部分も意識するし、頭を使って上に上げることぶつけることもしますが、少なくとも実際の現場においては、それ以外の泥臭いところは率先してやる。やりきる。
それが自分にできることだし、事業全体で見たときにそれが最大の価値発揮になるだろうと思うからこそ、ということです。
加えますが、泥臭い作業というと、じゃあそれは単なるオペレーション業務であって、それは誰がやっても同じ「雑用」なのかというと、またそれも話が違う。
そもそもほとんどの仕事は雑用みたいなもの(失礼!)ですし、圧倒的に地味な部分、外からは目に見えない部分が大部分なわけです。(と、いまの僕は思っている)
でも、そこに「命」を吹き込む、じゃあないけれど、雑にやるかそうでないかは、その仕事をやる人次第だし、そこにいかに自分なりの価値を付与することができるか。
という話だと、僕は思っています。
まあ、いろいろと言いましたが派手に書いているわけではなくて、実際にその時々で自分にできることを必死でやること、考え続けることを徹底した、ということです。
自分のポジションを常に意識する
加えてもう1点。
この本には、次のように書かれています。
『ポジションを取る』
常にポジションを取り、結論を明確にしながら、その結論に対して寄せられる意義やフィードバックを取り込んで、結論を継続的に改善していく
と。
すごく大事な考え方だなと思っていて、というのも、目の前の仕事は自分でコントロールする。上司も、自分でコントロールすることが、すごく大事だなぁと思うからです。
(一学生の立場で「仕事」とか「上司」を語るなと言われそうですが、他に使う言葉がないので。生意気言ってすみません。)
要は、チームで何かをやるときに、自分の役割(ポジション)をその時々で明確にして(明確にすることを意識して)、その上で周りをうまく使ってPDCAを高速で回していくこと、それを継続すること。
また僕自身の話を書くのですが、僕がずっと言われ続けていたことに、
「上司をうまく使え」
という言葉があります。
今考えると、そんなふうに言ってくれる上の人がいたということは、僕にとってすごく大きな財産になりました。それが僕の今後のスタンスのベースになるからです。
上司というのは、基本的に自分より忙しい。
いかに上司の時間に自分をぶつけていけるか、間に入っていけるか、うまくフィードバックをもらいにいけるか、というのは基本的に部下のスタンスが大きいように思っています。
というのは、もちろん部下に仕事を渡した上司がその経過をウォッチし続ける(リマインドと確認を徹底するとか)のもひとつ責任でもあると思いますが、同時に、下から上に対して圧倒的に報連相をすること。
あるいは「ここまでできました、こう考えました、自分はこう思う」というようなものをぶつけにいって、どれだけフィードバックをもらえるか。
そういうものは部下の人(に限らずチームならそうだろうけれど)のスタンスなんだろうなと。
わりとざっくりですが、「ポジションを取る」ということに対する僕なりの考えです。
つい最近、この本をパラパラと見返す機会があったので、覚えているうちにざっと書きました。
読んでくださって、ありがとう。
あんまり「採用」に関することは書かなかったのですが、面白かったので。
興味があれば、手にとってみてください。
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