KAGEROU 〜「命」の価値の物語〜

2019年1月6日書評(という名の感想文)

2010年に、俳優の水嶋ヒロさんが本名・齋藤智裕の名前で書いた本。

あっという間にミリオンセラーになった、ポプラ社小説大賞を受賞の本「KAGEROU」。

すごく面白い小説でした。

僕はほぼ毎朝6時くらいに家を出てスタバに行くんですが、家を出る直前に1冊の本を本棚の中から選んでカバンに入れていくんです。

その1冊が、たまたまこの「KAGEROU」と言う本で。

表紙がとても素敵な本です。

今日は8月19日ですが、僕は朝スタバで一仕事した後、お昼過ぎから大学に行きました。

大学の研究室にこもって、一人きりでこの本を一気に1時間半くらいで読みきることができて。

テンポよく読めるように描かれているのも、すごく素敵なところだなあと。

最後のオチも、なんだか心がホワッとする、素敵なストーリーでした。

著者の齋藤さんは、僕より8歳ほど年上ですが、この本を書いた当時は26歳くらい。

20代半ばで、こんな本を書ける人というのは、どんな人生を送ってきたのだろうと。その背景を想像するだけで、圧倒されました。

きっと、壮絶な幼少時代、そして10代を過ごしてきたのだろうと思います。

そうでなければ、こんな文章は書けない。

孤独でなければ、こんな文章は書けないからです。

この本は、「命」の価値の物語です。

でも、一つ一つがいやらしくなく、また過激であるわけでもなく、淡々と、でも読み手をグイグイと引き込んできて、物語の最後まで繋がっていく感覚というのは、本当にすごく面白い。

著者が伝えたい”何か”のメッセージが、伝わってきます。

僕自身も、小説を書きたいとすごく思っていて、でも今までは書けなかった。

何度も書こうとしたのだけれど、書けなかったんです。

それでも、いつか書く日が来るのだろうというのは、自分自身でわかっていて、それがいつの瞬間なんだろうと、すごく楽しみなんですね。

僕ももう一度、自分の人生で残したいもの。伝えたいメッセージを、考えさせられました。

ありがとう。

<追伸>

改めて、表紙がとても素敵な本です。

それだけでも、手に取ってみる価値がある本です。

本って、表紙も内容の一部なんですね。

KAGEROU

KAGEROU