【就活体験記】新聞を読んだことすらないけれど、大手新聞社を受けて落ちた事件。

2018年9月20日就活生向け, 体験記




憧れの会社はある。志望動機はない。

憧れの会社はある。志望動機はない。

僕は、10代後半の頃から、テレビを手放しました。

高校生になり、それまで以上に猛烈に勉強をするようになった頃から、非常に時間が惜しくなってテレビを手放した。

それまでの僕は、非常にテレビが好きな人間でした。

 

もともと小説が好きだった僕は、ドラマも大好きだったし、NHK放送もすごく興味深かった。

サッカーをしていた僕は、すべてのサッカーの試合を録画して繰り返し見て研究をしていたし、日曜日にやっているNHK将棋トーナメントも毎週見ていました。

 

にもかかわらず、僕にとってやっぱり一番大切だったのは、勉強でした。

 

勉強をするための時間を、それまで以上に確保するために、テレビを手放した。

 

テレビを手放した後に僕は、新聞を読むという選択も手放しました。

それまで毎日、新聞を読み、情報をインプットしていた。

でも、たくさん本を読むし、パソコンでインターネットもする時代、情報を仕入れるという目的ならば、紙媒体の新聞を読むことは必要ないだろう、という判断をしました。

 

それから大学4年生になるまで、1回も新聞を読んでいませんが、今まで情報に困ったことはない。

巷ではよく、就活をするには日経新聞を読まなければならないとか、時事問題を勉強しなければ就職できない、とかいう情報を耳にしますが、あれはガセです。

 

日頃、常識の範囲内で、ネットでニュースなどをチェックしていれば、時事問題なんて勉強する必要はないし、日経新聞も読む必要もない。

僕は日経新聞なんて購読したことすらなかったけれど、普通に内定をもらいましたから。

 

就活で問われているのは情報ではなくて、自分の頭で情報を考えるというスタンスです。

 

***

 

さて、僕は就活で、某大手新聞社を受験しました。

ちょっと前に日本中で問題になった、誰もが知っている全国紙の企業です。

どこを受けても良かったのですが、数社の新聞社を比較してみた時に、採用HPに「信頼の大切さ」みたいなものを謳っていた企業を、受けてみようと。

 

ちなみに、新聞社には「記者部門」とか「ビジネス部門」とかいうように、幾つかの部門ごとの募集となっていることが多いです。

僕は別に記者になりたかったわけではないので、ビジネス部門で応募。

 

まず、新聞社やマスコミ業界を受けようと思う大学生に向けて。

 

筆記試験が、めちゃくちゃ難しい!!

もう、本当に恐ろしいほど、レベルが高い。

 

日本中の大学生からエントリーが殺到するはずですが、結果的に高学歴の人が残る理由は、そもそも最初の段階のハードルが高い、という理由に起因しているはずです。

 

エントリー時に提出するESも、手書きでA4の指定ESを5枚書かされたり、そのうち1枚が白紙の自由記述だったり、ES自体かなり難易度が高い。

広告代理店を受験した際に感じたESの難易度よりも、さらに1段階高く感じられました。

 

同時に、指定の独自のWebテストが、べらぼうに難しい。。

純粋に地頭の良さを問われるような問題のオンパレードです。

例えば、難関私立中学入試の数学の試験のような問題が結構出てくる。新聞社なのに。。

 

例えば、

「この図形(3次元の複雑な多角形)を、この角度から見ると、どのように見えるか次の中から選びなさい」

みたいな、空間イメージのような問題も出てくるし、

「バケツの使い方を、思いつくだけ挙げてみてください」

とか(詳しくは覚えていないけれど、こんな感じの問題…)も問われたりします。

 

なかなか準備しようがないような類いの独自のWebテスト。

 

さて。ESとWebテストが一次選考で、それを通過すると次の二次選考へ。

この段階で、かなり多くの人が切られているのではないだろうか。。

 

倍率的にも難易度的にも厳しいかなと思っていましたが、僕はなぜか一次選考をパスしてしまう。。

ESの中には、「我が社の新聞の、紙面や取り組んでいる事業に対する感想を教えてください」とか「我が社で取り組んでみたい仕事をお書きください」などの内容もあり、よく分からないまま書いて出したら通ってしまった。。

僕はそれまでの人生の中で、1度もその会社の新聞を読んだことがないのに。。

ごめんなさい。

 

桁違いに難しい、新聞社の筆記試験

さて、運良く二次選考に進んだ僕でしたが、なんと二次選考が「筆記試験」!

あれ、一次選考のときにあれほど難しいWebテストをやったのに。。

と思いながら確認すると、今度は新聞社の本社で受験する筆記試験だったんですね。

 

わざわざ東京の会場で、筆記試験を受けると。

実際に当日行ってみると、その会場にはざっと数百人のリクルートスーツを着た就活生が。。

大会場の中で、机を並べて、数百人が筆記試験を受験する。

しかも、1フロアだけではなくて、僕が受験したフロアの上のフロアも、満杯とのこと。

一体この企業はもともと何万人がエントリーしたんだ、、という、若干恐怖に似たような感想を持ちながら、淡々と筆記試験を受験しました。

 

新聞社の筆記試験。

史上最強に、難しかったです。。

英語、数学、国語に加え、社会(時事問題)が何百問も続く。。

 

正直、解いていて数学しか自信がなかったです。(数学はたぶん全問正解)

国語は重箱の隅をつつくような日本語の言い回しとか、変な文章ばっかり出てきて。

英語は、その新聞社の新聞の記事を英訳したもので、日本語ですら読んだことすらないのに、、とか思いながら。

とどめは、時事問題。対策本を何冊もやらないと分からないような問題ばっかり出てきて、ほとんどは直感で回答しました。

 

僕は就活では筆記試験対策は一切したことがなかったため、この試験は絶対に落ちたと思いました。

もし、本気で新聞社やマスコミ系に行きたいと思う人は、ちゃんと筆記試験対策はしたほうがいいと思います。

若干特別な勉強が必要だと感じました。

 

堅苦しい面接会場

絶対に落ちた、と思った筆記試験でしたが、これまたなぜか通過。。

時事問題はほぼほぼ直感でしたが、それ以外の分野、特に数学(と英語?)はおそらく他の多くの就活生よりも出来ており、それが時事問題の勉強不足をカバーした、というのが僕なりの考察です。

 

さて、面接。

面接会場は、これまた東京本社だったのですが、待合室がものすごーく堅い雰囲気。

一人ずつ面接会場に呼ばれていく中で、待合室はみんな自分の書いたESのコピーとか、ノートとかを食い入るように見つめていて。

ものすごくピーンと張り詰めた空気。

ああ、僕はここで働くのは無理だなぁとか、帰りたいなぁとか思っていました。

 

実際の面接では、僕は御社に入ったらこういうビジネスを作っていきたい、という話をしました。

もう少し話すと、これだけ斜陽業界に入っている新聞社に必要なのは、結局アナログの人間力であると。

ITもいい。デジタルもいい。でも、結局差がつくのは、アナログですと。

だから、アナログの場作りとか、人とのふれあいとか、そういうことを大切にビジネスを作っていきましょう、という話をしました。

 

 

結果、僕は人事面接で落ちたのですが、僕が感じていることは伝えられたと思うので、まあよかったのではないかと。

あとは、やっぱり新聞社ならその会社の新聞に目を通しておいたり、事業を理解して関心を持ったうえで面接に臨んだほうがいいな、ということです。

 

以上が僕の、新聞を読んだことがないけれど、新聞社を受けて落ちた事件。

長くなってしまいましたが、最後まで読んでくれて、ありがとう。




憧れの会社はある。志望動機はない。

憧れの会社はある。志望動機はない。