一生付き合いたい人とは仕事を通して出会う

働き方・キャリア, 人間関係

仕事を通して出会う人は、99%が損得を考えるように出来ています。

それはそうです。仕事の中でやりとりをする人ーー社内であれ、社外であれ、お客さんであれ、取引先であれーーというのは仕事の付き合いの枠を超えません。

あなたが40年間過ごした会社の人というのは、あなたが60歳を過ぎて定年を迎えたら、誰一人として連絡をしてきません。

昔、ニュースで「定年退職を迎えたら、今まで毎年来ていた年賀状が1枚も届かなかった」という特集がありました。
年賀状が届かずに「皆は私個人ではなく、私の肩書きに対して敬意を払ってくれていただけだったのだ」と初めて気づくのです。

「人生100年時代」というのは、第2、第3の人生を自らの手で作り上げていく時代なのです。

損得感情を抜きに付き合える人は、学生時代までに出会う

学生時代までの同級生の中には、1人くらいは気が合う奴がいるかもしれません。

僕は10代の頃に1人しか友人がいませんでしたが、大学時代にはこれから先、ずっと付き合っていくであろう人たちと出会うことができました。

大学生活の良いところは、1人で行動していても良いところにあります。

学部や学科のクラスメートたちと仲良くせずとも、大学中で気が合う人を見つけることができます。

気が合う人が大学にいなくとも、アルバイト先や、学外の交友関係の中で出会う人と仲良くなれるかもしれません。

社会にである前に、一生付き合いたいと思える人と出会うのは、実は多くの場合、大学時代までのことが多いです。
社会に出て仕事をしてしまうと、どうしてもお互いが損得感情を持って人付き合いをしてしまう可能性が高いからです。

そう言った意味では、週末の趣味を持っている人、会社は一切関係なく「好きなこと」で繋がるコミュニティを持っている人は、仕事以外の人生や居場所があるので、生きるのが断然楽しくなるのです。

よく、ベンチャー起業家、青年実業家の世界で有名になって名前が世の中に出てくる人は、20代後半〜30代半ばくらいにかけてです。

でも、彼ら・彼女らの損得関係のない本当の交友関係というのは、名前が売れる前までにすでに出会っています。後に結婚するパートナーとも、実は名前が売れる前に出会っている人のことが多いです。売れる前の芸人さんだって、支えてくれる素敵な彼女がいて、売れてから結婚したという話をよく目にします。

20代の僕ですが、20代までに出会って今も付き合っている人とは、これからも仲良くしていくはずですし、その中から将来の大物が生まれるかもしれないというのは、すごく楽しみなことなのです。応援したい人たちがいるというのは、自分自身の生き方にも誇れるものだと僕は思います。

それでも仕事を通して出会う一生の付き合いは素敵だと思う

それでも、100人に1人くらいは、いや、1000人に1人くらいは(もっと少ないかもしれない)仕事で出会った人と、一生の付き合いになる予感がする人というのも確実に存在します。

お互いの切磋琢磨や、職業人として、プロとして出会っているから故の付き合い方というものもあり、孤高に互いが互いの人生を生きながら、時間を共有するというご縁もまた、素晴らしいものだと僕は思うのです。

僕は会社に入る時に、「この会社を辞めるまでに1人くらいは一生付き合える人と出会えたらいいな」と思って入りました。
逆にいうと、それ以上の期待は一切なかった。何年かで1人と出会えたら御の字というくらいに思っていたのです。

そして僕は社会人になる時に、人生の先輩で出会うことができました。
何度かブログに書いていますが、その人との出会いは僕にとってはすごく大きな出会いで、人生で大切なことをたくさん学びました。

「会社員を辞めるまでに、一生続くご縁の人と1人でも出会えたらいいな」と思っていた一方で、僕自身は毎日、毎週増えていく新たな出会いの中で、常に一期一会の気持ちも持っていたことも事実です。相反することのように聞こえますが、実はそうではない。

「いま、この瞬間、目の前にいる人」を大事にするという僕の考え方は、10代の頃に身につけた大切な考え方です。

もしかすると、人付き合いがドライのように思われていることもあるかもしれませんが(確かにそういう側面もありますが)出会った人とのご縁は、たとえ1回きりでも大切にしたいなと思っています。

僕のスタンスがどこまで影響したのかはわかりませんし、仕事柄、出会う人たちが人として素晴らしい人たちが多いこともあり、気づけば3年と少しの中で、これからも関わっていきたいと心から思える人たちと多数出会うことができました。

僕はそういう人たちのやりたいことを応援したいと思うし、いずれ立場や関わり方が変わっても、会える人たちでありたいなと思うのです。

そういう出会いはやっぱり、仕事を通しての出会いならではだと思っており、本気で打ち込むものが自分を大きくすると同時に、仕事を通して人間性を磨いていくという側面もあるのかもしれません。

あなたがもし、社会人で何年か仕事をすると、1人でもいいので、あなたが今の会社や仕事を変わっても、人として応援してくれる人がいてくれたら、あなたの生き方は素晴らしいものですね。

逆に1人もあなたの人生の応援団がいなかったのであれば、少しだけ、寂しいもののように思えます。
「仕事は仕事」と割り切るのも人生です。でも、仕事を通してしか出会えない人というのもまた、いるのかもしれません。