応援される人になる
年末、久しぶりにテレビをつけて見ていたときに考えたことがあります。
芸人も歌手もタレントも女優も、テレビに出続けられる人と、いつの間にか見なくなってしまう人がいます。
「その違いってなんだろう?」と聞かれたときに、僕が無意識的に答えていたのが「応援されるかどうかじゃない?」ということでした。
世の中に応援されるのはもちろんのこと、芸能界もビジネスとして1つの業界なのですから、その業界の関係者に応援されるかどうか。その中で先輩たちや影響力のある人に応援されるかどうか。
これは何もテレビに限ったことではないのだと思うのです。
「最近、よく、人に応援されるという話をするよね」と言われました。
僕は無意識でしたが、たしかに折に触れて「大事なことは人に応援されること』という話をしていました。
僕が社会に出て大きく学んだことが2つあります。
1つは、仕事は能力ではなく肩書でするものだということ。
そしてもう1つは、応援されることの大切さです。
ビジネスは、どこまで行ってもポジショントークです。
例えば、社員を何十名・何百名と抱える企業の社長さんが、他の社員よりも能力が高いかというと、そんな事はありません。
松下幸之助さんが、今のパナソニックに入って活躍できるかというと、そんなことはないでしょう。むしろ入社すら難しいかもしれません。
中小企業と比べて、大企業の社員の給料が高いのは、能力が高いからではなく、大企業に属しているからです。
もちろん大企業に入社できる時点である一定は優秀かもしれませんが、年収2〜3倍の差はよくありますが、仕事の能力が2〜3倍違うかといえば、全体の半分くらいはそんなことはないはずです。
いま、メディアに出ていてそれっぽく「これからの時代は〇〇が大事」と語っている人は皆、ポジショントーク以外の何物でもありません。
繰り返しますが、仕事は肩書(=立場)でするもの。
裏を返せば、応援されなければいくら努力しても、土俵にすら立てないということです。
世の中は人の中身ではなく、外見で判断します。
仕事の実力は見えなくとも、肩書や役職や立場で判断するのです。逆に言えば、それらで判断するしかないのです。
人に応援される人になる
世の中には、人に応援される人と、そうでない人の2種類がいます。
応援される人は人生の中であらゆる人に応援されるので、どんどんと正のスパイラルに乗って行きます。逆もしかりです。
ここ数年、僕が一緒に何かをした人たちの中で、今でも関係が続いている人と、いつの間にか続かなくなってしまった人がいます。
僕から人の縁を切ることはありませんが、去るもの追わずです。
瞬間的に周りに人がいたとしても、長く人に応援されない人の特徴は、「周りの人を損得勘定で見ている」ということです。
もちろん仕事では互いのメリット・デメリットで物事を判断しますが、あらゆる人間関係においても損得勘定を持ち込むと、周りからは「自分の得になることしかしない」「良さげでやっていることも結局は打算的でしょ」と思われ、応援されないまま、ザルで水をすくい続ける状態になるのです。
以前の記事の中で「運の貯金をする」ということを書きました。
人に対しても同じです。「ギブ・ファースト」という言葉がありますが、そんなに崇高なことを考えなくても良いのです。だいたい「ギブ・ファースト」といっている時点で「テイク・セカンド」と言っていることと等しいのです。
人類を上から見る意識で、「与える」側に回る意識を持つと、自然と目の前の損得勘定は関係なくなります。結果的に人に対しても運の貯金ができるのです。
何年単位でそれを行っていると、巡り巡って数年後、予期せぬところから福利で過去の貯金分が返ってきます。
それが「応援される人になる」ということだと僕は思うのです。
ちゃんと年上への嫉妬対策をする
ちょっとタブーに触れますが、あなたがもし「自分自身には才能がある」と思っているのであれば、年上への嫉妬対策はきちんと学んでおくべきです。
特に若いうち、20代〜30代のうちは、嫉妬対策をしておかないと人生を棒に振ります。
僕はこのことを10代の頃に学びました。本を通して学び、学校生活でも学び、そして社会に出てその学びは嘘じゃなかったのだと確証を得ました。
学校生活で学んだことは、同級生や先輩たちからの嫉妬を避ける方法も1つですが、教師や大人たちからの嫉妬も大きいことだと気づけたことです。
ここだけの話、あなたが男性で、学歴があっていい仕事をしているのであれば、それだけであなたより格下の年上の男性、すべての人から嫌われます。
嫌われるというか、存在自体を憎まれます。理由はありません。ただあなたが格上であったということだけです。
あなたが女性で、美人だったり知的だったりすれば、それだけで全ての年上の女性から嫉妬の対象となります。例外はありません。
「自分は言いたいことはハッキリいうタイプだから」という人がよくいますが、それを愚直に実行すれば、間違いなく周囲から嫌われて叩き潰されます。
特にあなたより格下の、同性の年上からは100%例外なく嫉妬の対象になって干されます。
若いうちの処世術で最も大事なことの1つは、年上への嫉妬対策で間違いありません。
10代の頃の必修科目に入れるべきだとさえ思っています。
僕も割と物事をバッサリと切ってしまうタイプですが、同性の年上に対する嫉妬対策は十分に行っています。
特に影響力のない補欠の先輩へは超丁寧に接すること。影響力のある年上に対しては、嫌われるポイントを避ける(=地雷を踏まない)を徹底することです。
ちょっと抜けているフリをする、バカなふりをするのもすごく有効です。
特に自分が他の人よりも賢いと気づいている人は、賢さで勝負すると墓穴を掘ります。
賢い人ほど、愛嬌です。
特に男性は愛嬌が大事です。リアルな僕を知っている人からすると意外かもしれませんが、ちゃんと押さえるべきところを押さえなければ、こんな人生は歩めませんし、僕は周囲に無駄な敵は作りません。
バッサリと物事を切りまくってもよいのですが、それで無駄な敵を増やしていてはしょうがない。
その裏側には「あの人はああいう人だからしょうがないよね」と、周囲の人に「やれやれ」と思われるくらいの根回しは必要です。
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ここだけの話、応援される側の人生にまわると、人生は得です。
まずは自分から、色んな人の応援をしましょう。運の貯金をし続ける人生を送っていると、いつかどこかで福利になって返って来ます。
嫉妬対策は十分に。特に親も子どもに嫉妬しますから、自分には才能と能力があると気づいた人は、誰にも言わなくて良いので親への嫉妬対策もちゃんとしようね。
今年もよろしく!
<追伸>
仕事は肩書でするものだけれど、それでもやっぱり、本当に実力と才能がある人は、ちゃんと抜きん出てくるから大丈夫。
もし、あなたがいつになっても抜きん出れないのであれば、その土俵の才能と実力がない証拠だから、さっさと闘う土俵を変えたほうが良いかな。