今だからこそちゃんと「暇つぶし」を味わおう

日々徒然

さて、今日のニュースは日本中が「緊急事態宣言」の話題で持ちきりです。
僕の会社も今日から(正確には明日から)在宅勤務に完全シフトをすることになりました。

営業活動がほぼ停止してしまうので、現行のプロジェクトを遠隔で実施をすることになるわけですが、お客さんの企業も止まっているので、実際の稼働は会社全体の半分以下になることは明白なわけです。

幸いにも(?)僕はフロントではなくなっているので、在宅であろうがオフィスに出社していようが、ほぼ変わりなくやることを淡々と行うだけです。

さて、外出の自粛要請が相次いでいる中、ここ1ヶ月ほど皆さんは何をして、自分の時間を過ごしていますでしょうか。

こういう時に人は2通りに別れるわけですが、1つは「することがない」と言いながら実際は自分の「つい、やっちゃうこと」に没頭する人できる人。
そしてもう1つは「することがない」と言いつつ「何をしたら良いかわからない」という人です。

実際には、後者の「何をしたら良いかわからない」という人も多いんじゃないでしょうか。

人類史上に残る今回のコロナショックで、経済活動のほぼ全てに大ダメージがあったわけですが、それによって改めて人生の再定義を行わざるを得なくなりました。私たち人類全体が、です。

本当に好きなことに没頭するには「思い出す」

ちょうど今日、ある人から聞いた1人のアーティストの方のエピソードが印象に残っています。

そのアーティストの方は、もともと絵を描くのが好きだったと。
でも、いつしかそのことを忘れ去っていて、全く違う仕事をして20代を過ごしていました。

ある日、家でテレビを見ていると、たまたま「エジプト」についての番組が放送されており、その番組を見て「エジプトに行きたい!」という衝動に駆られて、居ても立っても居られない気持ちになったと。

会社に辞表を提出し、1人、バックパックでエジプトを中心に海外を回り、そこで自分を見つめ過ごしていた彼が、ふと「旅の思い出の記録」として絵を描き始めたのです。

誰に見せるでもない、自分自身の記録として書いた絵を見て、現地の子供たちが喜んでくれたと。その姿を見ながら、気づけば絵を描くことに没頭する自分がいて、そこでふと昔から絵を描くことが好きだったと思い出すわけです。その時すでに30歳前。

そこからその彼は、アーティストとして生きる道を選び、今は自分で事務所を構えその道のプロとして生業を立てています。

そういう生き方って、なんだか憧れませんか?

 

何が言いたいかというと、1人の時間になって、自分の「暇つぶし」をちゃんと向き合ってやってみて、自分の好きなことを「思い出す」時間があってもいいんじゃないかと思うのです。

みんな、忙しなく生きすぎているように見えるのです。

あの頃好きだった何かにもう一度触れる時間にしてみるのもまた、今だからこそ、なのかもしれないですね。