今、この瞬間こそが人生である

2019年9月1日日々徒然

【2019年9月追記】

 

久しぶりに、僕自身の原体験を思い出す機会がありました。

 

連絡をしてくれて、ありがとう。
(朝から電話で起こされたけれど。笑)

このブログのprofileにも書いているけれど、僕の今までの人生を振り返ってみた時に、一番の財産になっているのは間違いなく10代の頃の闘病生活の時間です。

同時に、大学時代までも含めると、10代半ばから大学を卒業する約10年という時間が、僕にとっての人生のモラトリアム期間で、そしてその時間にひとつ、僕という人間の「この人生の使命」のようなものを決めました。

「今」を懸命に生きる先にある何か

よく「志を持て」という言葉を目にしますが、志を持てと言って持つことができるわけではない。
自分の人生の使命なんていうものは、一生かけてもわからない人にはわからない。

でも、自分の生きる意味を考えたり、社会と向き合ったり、何かを本気で成し遂げたいと思ったりし、本を読み、人と出会い、語り合い、そうやって一つ一つを積み上げていくことで「志を磨く」という過程の中で、少しずつ自分の「生きる意味」とか「志」とか、そういうものを紡いでいくのだと思っています。

それは例えば、結晶のように少しずつ磨いていくものなのかもしれません。

生まれ落ちた瞬間から大きく輝く結晶であるわけではない。

少しずつ磨いていった先に、きっと「何か」があるのです。

ふて腐れなければ人生には次がある

あの時にもし、ふて腐れていたのならば、今の僕はなかったと思っています。

人生は、ふて腐れなければ、それだけで必ず次があります。

高校の数学で「数学的帰納法」というものを習ったことがあるかもしれません。
「無限大」という考え方です。

無限大というのは、次があるということ。

nがあれば、「n+1」があるということです。

疲れたら、立ち止まってみるのも良いでしょう。

「元気である自分」を演じ続けるだけが人生ではないのですから、別にいいじゃなあないですか。時々は休んだっていいのです。

僕も昔、「どうして自分だけ」と思ったことももちろんあります。

でも、今はその機会を与えてもらったと心から感謝しているのです。

闘病期間は本を読む絶好の機会である

入院生活を繰り返している人もいるのだと思います。

僕も10代、何回も入退院を繰り返し、高校には通えず、自宅と病院を行き来する生活を繰り返していました。

そういう時間は、神さまからプレゼントされた時間だと思うのです。

僕はその時にずっとやっていたことがあります。

1つは、本を読むこと。
もう1つは、書くことです。

闘病期間というのは、それこそ世界と切り離された仙人のような生活を強いられるわけです。笑

でも、実はその時間こそが、世界と繋がることができる瞬間であるということに気付かされます。

人は孤独にならなければ、大人になることはできません。
孤独になって初めて世界を見つめ、大人になるということです。孤独は大人になるための通り道なのです。

僕はその時に孤独になって、自分自身と世の中を見つめ、初めて世界の広さを知ることができました。

『宮本武蔵』という映画で、武蔵がお城の「開かずの間」に閉じ込められるシーンがあります。
血気盛んな時期に、閉じ込められてしまうのです。

その開かずの間には、1冊の本が置いてあります。
閉じ込められて暇な武蔵は、寝っ転がってその本を手に取り、読み始めます。
本を読み、本を読み、本を読むのです。読む本がどんどんと増えていく。

数年後、武蔵は開かずの間を出されます。

「なにか、わかったか?」
と聞かれ、武蔵は、
「世界は広いということが、わかりました」
と答えました。そう答えた武蔵は、昔とは別人に生まれ変わっています。

世界の広さは、出かけていって知るものではないのです。

閉じ込められて初めて、世界の広さを知る。

自分が生きてきた今までの世界の狭さを知って初めて、世界の広さを知るのです。

長く世界で語り継がれるロングセラーを読もう

世の中で大きく受け入れられた本には2種類あります。

1つは、ベストセラー。
もう1つは、ロングセラーです。

ベストセラーは、その時流に合わせて瞬間的に広まる本のことです。
それは素晴らしいです。ぜひ、積極的にベストセラーを読みましょう。
ベストセラーは今の時代を反映しているのです。

でも、自分の哲学を磨いたり、学び続けるためには、やっぱりロングセラーの本を読みましょう。
古今東西の偉人たちの叡智の結晶が、ロングセラーには詰まっています。

古典でも伝記でも小説でもビジネス書でも自己啓発でも、なんでもいいのです。

好きなものを10冊に1冊でいいから、ロングセラーを読む事です。

僕は10代の頃、渡部昇一先生の本が好きでした。
そこからハマトンとかA・ベネットとかW・ダイアーとか、そういったところへ派生していきました。

司馬遼太郎さんの本も読んだし、松下幸之助の本も読みました。

海外文学も読み漁ったし、村上春樹も大好きでした。

物理学者、数学者の本も片っ端から読んで、彼らの思想や哲学に自分を重ねて興奮していました。笑

大学時代はなおのこと、学問を通して世界を眺めていました。

科学の世界は、哲学からきているのです。僕は世の中の原理原則を知りたかった。

そしてその結果、今ここにいるのだと思っています。

千田本より

いい言葉に出会うために、僕らは生きている

しんどい時に、支えてくれたのはいつだって「言葉」でした。

言葉の力は偉大です。

僕の大好きな千田琢哉さんの本の一説に「どん底から這い上がろうと決めた瞬間から、あなたの成功は始まっている」という言葉があります。

僕はこの言葉にどれだけ救われたことか。

時間は命の断片であるということを自分の心の底から感じた時に初めて、「今この瞬間こそが人生である」という生き方に変わりました。

僕は言葉で救われたからこそ、いつか、今度は自分が言葉で誰かの背中を押すことができるような存在になりたい。

そう思って、10代半ばからブログを綴り始めて、10年になります。

改めて自分自身の原体験を思い出させてもらうきっかけを、ありがとう。

これからの人生も、よろしくお願いします。