Whyから始まるゴールデンサークルというストーリー。
(2018年7月追記)
僕にこの考え方を教えてくれたすごく優秀だった先輩は、東京へ異動になってしまいました。
僕がこの部署に配属された後、最初に教わった考え方に「Whyから始まるゴールデンサークル」と言う考え方があります。
TEDで語られ、有名になった考え方なので、ご覧になったことがある方もいるかと思います。
これは、僕のノートに書かれたメモ。入社当初から一貫してある考え方です。
対顧客と話をするときに、今話していることは「手段」なのか「目的」なのか?
という前提を、しつこいくらいに考えます。
「Why(なぜ)?」から考える
例えば。
企業と話をしていて、「うちは、採用に困っているんだよね」という話をもらったとします。(まあ、よくありますよね)
「なるほど!採用ですか。それなら、この媒体はどうですか?うちの媒体は、他社さんと比べて、こんなにも効果があって、と言うのも、今業界の流れでいうとこうなっていて、だから、私たちの媒体では、こんなにも効果があるんです!しかも費用感でいくと、こんなにもお得なんです!!
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僕は仕事柄、人材の人たちと顧客先へ訪問に行くことが多いのですが、まあほとんどの人たちの商談は、こんな感じです。本当に99%はこんな感じ。
別に人材の営業に限ったことではなくて、どんな業界のセールスパーソンでも、大体はこういう話し方をしています。
ちょっと待って。
そもそも、「採用」って一口にいうけれど、何で採用したいんですか?という話なんです。
採用は、目的ですか?と言う話です。そんなわけはないでしょう。必ずその先があるはずで、採用はあくまでも「手段」なはずなんです。
あたりまでしょ?と思うはずですが、実際のビジネスというのは、99%が「手段である」という前提を忘れ、今話していること自体が「目的」になってしまっているんです。
翻って。
上で書いた、ゴールデンサークルのメモを見ると、何が言いたいのか、伝わるのではないでしょうか。
要は、人を動かすストーリーというのは、「What(何を)」や「How(どうやって)」ではなく、「Why(なぜ?)」から始まるものである、ということです。
ほとんどの人は、「What」→「How」( →「Why」)の順番で話をする。むしろWhyはない場合が多い。
そうではなくて、「Why(なぜ?)」から語りましょう、ということです。
なぜ、私たちはいま、この話をしているのか。
なぜ、採用がしたいのか?
なぜ、私たちはあなたに会いにきたのか。
なぜ、なぜ、なぜ。
上の「採用」の例をとってみると、
【Howから始まる場合】
「優秀な学生が採用したい!」(What)
→
「あ、優秀な学生ですね!それなら、うちの媒体を使ってください!ぴったりです。他社さんよりこんなにいいですよ!ほら!」(How)
→
終わり。
ということが、ひじょーに多い。そうではなくて、きちんとWhy?を語りましょうということです。例えば、「優秀な学生が採用したい」と言われた場合、「それはなぜですか?」を繰り返していくんです。
「どんな学生ですか?」「どんな人を採りたいのですか?」「給料は?」・・と聞くのは、ヒアリングでも何でもありません。w
【Whyから始まる場合】
「御社は今、第二創業期だということで、5年先を見据えて、事業を拡大したいとおっしゃっていましたよね」(Why)
→
「それなら、5年先、10年先に向けて、幹部候補生を採用できるとすごくいいと思わないですか。なぜならばでいくと、〜〜」
「あ、それなら、そういう人たちに向けてアプローチできる一つの方法として、こういうものがあるのですが、興味ありますか?」(How)
→
「優秀な学生を、幹部候補として採用していけるように、一緒に考えましょう。その一つとして、うちの媒体を使ってみるのはどうですか?」(What)
とまあ、こんな流れでしょうか。ものすごくざっくりですが。
上の話の場合、第二創業期で、新しい事業体を5年後に作り上げたいと思っている。(=目的)
そのためには、優秀な中間層になりうる人を採用し、しっかりと育成した上で、企業の成長を図りたい。
という、ストーリーを語るということ。
こういう風に書かれたものを見ると、当たり前だと思いますよね?
ですが、世の中のビジネスパーソンというのは、そうではないから、面白いんです。
と、まあ色々と書きましたが、この「Whyから始まるゴールデンサークル」という考え方、要は「Why(なんで?)」を繰り返すということは、すごく大切ですよ、ということです。
普段の思考や会話で、ちょっと意識してみては。
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