100社落ちる人と、内定をもらう人の圧倒的な「差」は何か?〜22年間の「生き方」が問われる就職活動〜
(2018年7月5日追記)
2年前に書いたこの記事(今読んでくださっている「100社落ちる人と、内定をもらう人の圧倒的な「差」は何か」という記事です)がなぜかずっと1位のため、それについて考えてみました。
【就職活動】「面接に落ちたと言って、その人の人格を否定されたわけではない」は嘘。
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ちきりんさんが書いている”Chikirinの日記”にある、
「「100社落ちる」というリアリティ&アンリアリティ – Chikirinの日記」
という記事が素敵だったので、少し紹介しつつ、僕の体験も通して考えたことを。
まず、ブログの中で、ちきりんさんが書いていること。
ーーー(以下、抜粋)ーーー
よく就活で「100社落ちた」って言う人がいるけど、あの 100社って、「たくさん」という意味の比喩なのか、それともリアルな数字なのか、イマイチよくわからない。
「100社ってどこ?」の具体的な企業名を開示する人は皆無に近いから、リアリティをもって想像できない。
でもね。会社名を開示したら、「なぜ 100社も落ちたのか」、簡単にわかるケースも多いんじゃないかと思うんです。
で、ちょっと考えてみた。
あたしが今、一流大学の新卒学生だったとして、100社落ちるってどういう状況なのかなと。
たとえば、次の 100社を受けてみたら・・・?
★★★ (順不同)★★★
トヨタ自動車
日産自動車
ホンダ
三菱自動車
スズキ (関西ではマツダ)
★★★ 5社 ★★★
デンソー
ダイキン工業
ヤマハ発動機
旭化成
オムロン
★★★ 10社 ★★★
JR東海
JR東日本 (関西ではJR西日本)
日本航空
ANAホールディングス
東急電鉄 (関西では阪急電鉄)
★★★ 15社 ★★★
日本郵船
日本通運
ヤマトホールディングス
凸版印刷
大日本印刷
★★★ 20社 ★★★
旭硝子
新日鉄住金
三菱重工業
IHI
小松製作所
★★★ 25社 ★★★
ファナック
東レ
三菱マテリアル (関西では住友金属工業)
古河電工 (関西では住友電気工業)
三菱ケミカル (関西では住友化学)
★★★ 30社 ★★★
ブリヂストン
富士フイルム
武田薬品
大塚ホールディングス(大塚製薬など)
アステラス製薬
★★★ 35社 ★★★
ソニー
パナソニック
シャープ
東芝
日立
★★★ 40社 ★★★
日本放送協会(NHK)
フジテレビ
日本テレビ
電通
博報堂
★★★ 45社 ★★★
小学館
講談社
集英社
リクルート
カドカワドワンゴ
★★★ 50社 ★★★
三菱商事
三井物産
三菱地所
三井不動産
鹿島建設
★★★ 55社 ★★★
資生堂
ワコール
花王
ニコン
キヤノン
★★★ 60社 ★★★
アサヒビール
サントリー
キリン
味の素
明治ホールディングス (森永でもいいです)
★★★ 65社 ★★★
JTB
HIS
三越伊勢丹 (関西ではエイチツーオーリテイリング)
楽天
良品計画(無印)
★★★ 70社 ★★★
任天堂
東宝
オリエンタルランド
サンリオ
ベネッセ
★★★ 75社 ★★★
日本生命
東京海上
損保ジャパン
日本銀行
三菱東京UFJ銀行 (関西では三井住友銀行)
★★★ 80社 ★★★
財務省
金融庁
経済産業省
外務省
総務省
★★★ 85社 ★★★
東京電力 (関西では関西電力)
東京ガス (関西では大阪ガス)
日本たばこ(JT)
NTT
DoCoMo
★★★ 90社 ★★★
アマゾン
グーグル
アップル
ヤフー
DeNA
★★★ 95社 ★★★
マッキンゼー
ゴールドマンサックス
プロクター&ギャンブル
スリーエム
日本コカコーラ
★★★ 100社 ★★★
ーーー(以上、抜粋)ーーー
面接の達人、通常「メンタツ」は、僕は読み物として読みました。
面接の達人 バイブル版
10代の頃、ぼくが憧れた就職活動のバイブル本。 面接で通る人と落ちる人の違いはどこにあるのか。面接マニュアルの決定版。面接だけでなく、自己分析・エントリーシート対策や、会社説明会・OBOG訪問で何をしなければいけないか、についても詳しく解説。
ほとんどの大学生は企業名とイメージだけで就活を行なっている
いわゆる有名企業、ブランド企業の名前が挙げられていますが、僕自身がざっと憧れる企業名を挙げてみても、だいたいこんな感じになるのではと思っていて、かつそれは多くの(日本の)大学生が名前を挙げる企業と、だいたいは同じなのではないかと思っています。
多くの大学生がそうであるように、僕自身も知っている企業の中で、上から順番にエントリーをしました。(全部ではないけれど)
上に挙げられた100社の中からも、ざっと10社くらいエントリーはしたはずです。
僕自身が実際に受けた企業が20数社だったので、その約半数は、いわゆる有名企業トップ100の中から選ばれた、ということになります。
なおかつ、僕が内定をもらった幾つかの企業の中には、上のリストの企業もある。
これは、何万社と新卒採用を行っている企業があることを考えると、とてもすごい。いかに大学生が企業名とイメージだけで就活を行っているか、ということを表しているものだと思います。
100社落ちる人と、内定をもらう人の圧倒的な「差」は何か
上に挙げたような企業を上から順番に受けていくと、落ちる人にとってそれは落ちます。当たり前です。
就活前線において、50社落ち続けた人、100社落ち続けた人というのは、ゴマンといます。
むしろ、そっちの方が多い。
それはそもそもの企業のパイを考えると、いたって当たり前の話なんですね。
これらの企業から内定をもらう人と、落ち続ける人の差は、「学歴」ではありません。もちろん。
もし、学歴で勝負の大半が決するのであれば、ここまで手の込んだ選考はいらないし、そこまで社会は甘くはない。
もちろん、就職活動において、大手企業に内定をもらいたいと思うのであれば、学歴は大切。
否、学歴というよりも「学力」でしょうか。
ですが、それよりもっと本質的なものがある。と僕は思っています。
マスコミや予備校の偏差値操作によって作られたイメージの学歴ではなくて、もっと本質的な「学ぶ力」であったり、22年間の「生き方」が問われるのが、就職活動という場なのかなと思っています。
100社落ちる人と、内定をもらう人の圧倒的な「差」は、僕の中である答えのひとつは「スタンス」です。「生き方」と言ってもいい。
社会人として、ビジネスパーソンとして、これからビジネスをしていくというスタンスはもちろんのこと、例えば、
・ひとつのことを分かるまで考え続ける。答えがわからなくても考え続ける、というスタンスであったり、
・そもそも「自分」という人間がどんな人間で、何を大切にして、どういう生き方をしていきたいのか、を考え続けるスタンスであったり、
・そんな”自分軸”を持ちつつ、相手の求めることを考える”相手軸”を持つというスタンスであったり、
・企業に入る人間として、その企業にどんな価値(利益もそう)をもたらし得るのか、そいう視点に立って就活を捉えるスタンスであったり、
ということだと思っています。
「面接に落ちたと言って、その人の人格を否定されたわけではない。」は嘘
こういったことは、一朝一夕に身につくものでは決してない。もちろん、これらはあくまで、ほんのひとつの要素でしかなくて。
20数年間の生き方の中で培われた、複合的な要素が絡み合って、圧倒的な差になっていくのだと思います。
地頭の良さもそう。学力もそう。
20数年間の環境要因が、それらを決定づけていくんだと思っています。
就活界隈でよく耳にする「面接に落ちたと言って、その人の人格を否定されたわけではない。」という言葉は、耳に心地よいけれど、もちろんそれは嘘です。
人格というよりはむしろ、それまでの環境を否定している。自分を作り上げてきた人や場所を含めた、それまでの環境です。
スタンスは、環境でしか身につかない。僕はそう思っています。
という、ものすごくシビアな前提を踏まえた上で、それでもやっぱり上を目指したいと思う人に向けて、僕が思うメッセージを。
就活で君を光らせる84の言葉
僕の就活の原点である千田琢哉氏の就活本。
「自分の長所がよくわからない」「一所懸命にアピールしても、なかなか面接官に伝わらない」…等、 自己分析から内定まで、就活をする中で抱えがちな悩みに対し、 千田琢哉先生が贈る、84の熱きメッセージ。 就活スイッチを「オン」にして、新たなステージへ旅立とう! 就活前、絶対に読んでほしい1冊。
→ 就活で君を光らせる84の言葉
自分で自分の周りの環境をつくっていく、という生き方
「環境」という言葉を聞くと、自分自身では変えられない外的要因、みたいなイメージが強くあります。
もちろん、自分の力ではどうすることもできない環境要因も多くありますが、自分の意識次第では、どうにでもできる環境というのが大半だと僕は思っています。
ひとつ「言葉」というものが環境を作る、と僕は思っています。
環境というのは、自分の発する言葉がつくりあげていく。
言葉というのは、思考です。
日頃考えていることしか、言葉にすることはできない。
その思考が、環境を作っていきます。自分にとって、本当に良い環境を、自分で選択していくことになる。
いかに質の高い言葉や、考え方に出会えるか。それらを、自分の中に取り込んで、あなたにとっての当たり前にすることができるか。
そのためには、本を読んで、人に会って、孤独に思考し自分を磨く時間を確保する、ということを繰り返していく必要があります。
だからこそ、いま、周りの環境が自分にとって良くないと思うのであれば、その場所を飛び出してみることです。
なにも、県外に引っ越せと言っているわけではなくて、いまいるその場所を手放す、ということです。
日頃のコミュニティから1歩抜け出して、1人になって本を読む時間を確保する。とか、尊敬できない人たちとご飯に行く時間を極限まで少なくする、とか。
小さなことだと思うかもしれませんが、そういった小さな積み重ねが、自分の環境を作っていくのだと僕は思います。
「周りが悪い」「学校が悪い」「社会が悪い」というように、環境要因になる人は、自分自身で環境を作り出す努力をしない人です。そもそもそういう意識すらない。
主体的にならない人は、被害者意識になります。
そうではなくて、自分の人生を、自分自身が主人公として歩んでいきたい。
その選択をする人が、気付いたら遠いところまで行っている人である。僕はそう思います。
長くなりましたが、ここまで読んでくれて、ありがとう。
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(2018年10月追記)
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(2018年1月追記)
就活生に向けて、僕なりのオススメの本を書きました。