『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(村上春樹)を読んで過ごす日曜日の午後
僕にとって日曜日という時間は、必要さえなければ本当に誰とも言葉を交わさずに過ごす1日。
今日も、そうだった。
昨日の最終便で東京から帰って来た後、空港まで車で迎えに来てくれた母親を除いて、僕は誰ともあって話をしていないし、今日1日もそうだった。
朝起きて、コーヒーを入れてパソコンに向かって、ブログを書いたり音楽を聴いたり。
僕は自分でも音楽をするので、午後はずっとひとりでピアノを弾き、そしてギターを弾いた。
自分ひとりになれる時間。
気づけば夕方になっていて、そこからはずっと本を読んで過ごす時間。
本を読んだり、ノートに向かったり。
今日読んだ本は、村上春樹氏の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』という本。
面白かった。
気づけば、一気に読んで0時を過ぎている。
この本の内容は、また別の機会に書くとして。
この本はわりと長編小説であるのだけれど、一気に読みきったことによる心地よい疲労感が、全身を包んでいる。
同時に、その世界観にどっぷりと入ってしまい、今自分の部屋にいる僕自身と、主人公の多崎つくるがどこかで入り混じったりしていて、よくわからなくなる。
妙に思考がさえて、いろんなことが頭の中を駆け巡っていて、寝付けそうにない。
普段はほとんど飲まないアルコールを飲んでみたりする時間は、なぜか時々、それも日曜の夜になると僕についてくる。平日の夜、東京の居酒屋ですら飲めなかったのに。
僕の人生を振り返ってみても、1度、人生の進行がどこかで止まってしまっていたんだなぁと。
再び、僕の人生の時計が進み始めたのは、この大学時代なんだけれども、それはわりと最近のことで。少なくとも、大学に入った頃ではない。
周りの景色は移り変わり、僕自身は進んでいるように感じられるのだけれども、でもそれは僕が進んでいるのか、周りに見える景色が移ろっているだけなのかはわからない。
少なくとも、僕自身の足で、着実に一歩ずつ前に進んでいるという実感が持てるようになったのは、去年くらいのことだろう。
たかだか1年ちょっとのことなんだけれども、それは僕にとっては、わりと長い道のりだったのかもしれない。
振り返ってみると、あっという間だったのだけれども、少なくともその一瞬一瞬に関して言うなれば、すごく長い道のりだった。
今の僕は、ものすごく濃密な時間感覚の中で生きていて。
1週間という単位ですら、僕にとってはすごく長い。1週間前の僕自身と今の僕とでは、まったく異なった人間になっている。
僕はそんな感覚で、いまと向き合っているわけで。
ましてや、1ヶ月という単位で言うなれば、全てが変わっていると言っても過言ではない。
そんなことをふと、思い返してみたりする。
一気に、強烈な眠気に引き込まれそうになっているので、一旦パソコンを閉じよう。
時計は深夜2時半を回っている。
いい1日だったな。明日も、きっと。
<追伸>
村上春樹氏の小説は、手に取るようなリアル感があって、読み終わった後もその生々しさが残っている。
感想は、また次の機会にちゃんと考えて書こう。
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おやすみなさい。
<追伸の追伸> * 2017/01/23 追記
本の感想を書きました。